少し長い話になります。
今月半ば、千葉の検見川に行ってきました。
検見川『印度料理 シタール』
『印度料理 シタール』が目的地。
平日で雨模様ながらランチ、開店前に30人ぐらいの行列。人気だなあ。
開店は1981年というから、今から37年前ですな。
当時、千葉で唯一のインド料理専門店だったようです。ご主人は法政大学在学中に『アジャンタ』でインド料理に出会い、衝撃を受けまずバイトとして入店。その後就職されて料理を学び、独立されたとのこと。
「トリプルカレーセット」(1950円)をオーダー。
運ばれてきた瞬間にただよったバトラ(揚げパン)の香り、最高でした。食欲刺激されるなあ…!
一番人気というバターチキンカレー。
シュリンプカレー。
そしてキーマ。
いやはや三者三様、どれもおいしかったです…。
来てよかった。
バターチキンはクリームもバターも濃厚ながら、トマトの酸味であっさり軽やかにまとめられて、なんとも綺麗な仕上がり。シュリンプもキーマも素材感とスパイスがいきいきとしていて、もたつかない。全体にとても上品でした。それでいてガツンとくる。
「毎日でも食べたくなるインドカレー」がご信条だそうですが、分かるなあ。。。並んでいた人みんな、ハマっちゃったんだねえ。
まずそれぞれを楽しんで、次第に混ざり合う三種カレー。これがたまらんのよね。
各テーブルに常備されている無料の玉ねぎアチャールもおいしかったです。
ドリンクはいろいろ選べるんですが、「飲むタマリンド」というの惹かれてオーダー。
これがすごーく好みでした!
一般受けしなそうな色みですが、おいしいんだ。マメ科の果実なんですけど、梅干しにちょっと通じる酸味があって、デーツと黒蜂蜜で甘みをつけられているとのこと。うーん…サッパリして爽快、日本の夏にもってこいのドリンク。
ああ、ごちそうさまでした。
店内に飾られていた人形。かわいいね。
しばし検見川散歩。
木戸が現役の家が多くて、なんか嬉しかったな。花を植えてらっしゃるお家の多かったこと。ホタルブクロをよく見かけましたよ。
そうそう、検見川神社は素晴らしいおやしろでした。
下北沢『旧ヤム邸 シモキタ荘』
さてその数日後、今度は下北沢の『旧ヤム邸 シモキタ荘』へ。創作キーマが有名なのだそうです。
古民家を改装した店内、外には大きなブドウの木。
さて、ランチメニューをご覧ください。
ワクワクしませんか。
おいしそうな文字がづらづらとひたすらに並んでいる…。
けれど想像もつかないこの世界観。
もちろん「ぜんがけ」頼みましたよ。14時ぐらいに行って、7人ぐらい行列していたかな。私が来たあともさらに4人ほど。人気ですね。
おおお。。。
「揚げナス入り山椒牛豚キーマ 豆腐のわさびフムス添え」
「グリーン紫蘇チャトニがけ 梅と白葱の鯖ポークキーマ」
「ほんのりミント香る白い鶏キーマに白味噌クリームチーズディップのせ」
うーん。
楽しかった…。噛んでてすごく、楽しいんですよ。
口の中で一体どれほどの食材の香りと食感と歯ざわりとが交差したことだろう。
面白いなあ…とてもとてもベタですが、やっぱりオーケストラという表現がうかんでくる。うま味担当、スパイスとハーブの香り担当、食感担当…それぞれいい仕事して協和して、共鳴して。
個人的には鯖ポークがいちばん好きでした。今度家でもやってみよう。
うん、楽しかったです。味の良さも勿論なんですが、まずこの感想がくる。
で、こちら鶏だしベースのカレースープがついていて、最後はかけて混ぜて食べてください、みたいにガイドされるんですね。「最後まで飽きずに変化を楽しんでほしい」という意味合いだそう。
個人的にはキーマはキーマのまま楽しんで、スープとして最後に飲むのがいいかなと思いましたが(またはもらえるものなら小ライスでもいただいて)、この「まだまだ終わりじゃないですよ!」的構成、すごいですねえ。
時間のあるとき、ゆっくり伺いたい店。ゆっくりそれぞれ、噛みしめたい。仕事前に駆けつけたの、ちょっと後悔しました。
いまの時期、アガパンサスがあちこちで咲いてますな。この花の青みには毎度引き寄せあれる。
和名は紫君子蘭(むらさきくんしらん)というのだそうな。