白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

最近作ったもの

ポークソテー

 

好きなんですよ、ポークソテー

先日、近所のスーパーでしっかり厚みのある豚肉を見つけました。

「こりゃポークソテーにしたい!」と即断、カゴに入れたんです。見た瞬間に「○○を作りたい!」と思いつく、ひらめくときってのは料理好きにとってうれしい、たのしいときですね。

 

スジ切って、脂身に切込み入れて軽く叩き、粉少々をはたいて両面焼き。にんにくで風味づけして塩こしょう、残った汁にバターちょい、酒、醤油で煮詰めてソースにしました。

 

つけあわせはトマト、蒸しにんじん(肉と一緒に焼きをつける)、ゆでた小松菜で。

 

ああ、久しぶりに家でフォーク・ナイフ使うなあ。

 

さて翌日。

ひと晩おろし玉ねぎに浸けて、塩こしょうで焼いたものも作ってみました。

こっちはこっちでおいしいけど、やっぱり醤油で味つけしたほうが好みだな。このとき以降、厚切り豚肉は入荷がなくて残念。たまにありますね、迷い込んだようにスーパーに入荷されてくるもの。出合えて、ラッキーでした。

 

ポークソテー、最近ではクラシックな洋食屋さんぐらいしかおいてないですねえ。

私は小さい頃(もう40年ぐらい前……!)、一家のおよばれで父の上司のうちだかに行ったとき、ポークソテーが出てきて「ごちそうだなあ」と感激した記憶があるんです。ディテールはもう忘れてしまったけれど、それこそクラシックな、昭和中期に料理学校で“花嫁修業”を受けたおかあさんが作るごちそう、という感じで。

 

心の中の「あの日のポークソテー」をイメージして、作ってみました。たのしかった。

 

 

 

混ぜずし

 

五月のある日。

「たけのこときぬやさをドサッと入れた混ぜずしを作りたい」とひらめくものあり。こういうときは、降りてきた思念に従おう。

 

きぬさや、しゃきしゃきした歯ざわりが好きなんです。錦糸玉子、以前はもっと細く切ってたけれど、最近は太めにするのが好み。たけのこは薄口醤油で味つけしただしに浸けて、きぬさやはただゆでるだけ。塩ゆでにしなくても、いいなとあるとき思いました。小さいことですが減塩にもつながるしね。

 

ちりめんじゃこと、かいわれ菜、ちぎった味つけ海苔も混ぜ込んでいます。寿司めしは手軽に寿司酢を使いました。

 

うん、満足。たけのこを今年もおいしくいただけて思い残すこと無し、これで六月に向かえる。

 

 

具だくさん汁

 

混ぜずしのときに作った、汁ものです。

たんぱく質が足りないなと思ったので、汁にどんどん入れました。

 

冷凍常備しているアマタケの鶏団子がこういうとき活躍してくれる。プラス、豆腐も入れよう。豆腐、ミニパック3つがセットになっているのを最近よく買っています。1パックで、ふたり分の汁ものにちょうどいい。わりに保存もきくんです。

 

にんじん、ブロッコリー、新玉ねぎ、白菜、春キャベツと一緒に煮て、醤油と酒で味つけ。

 

仕事で作ったあまり食材の片付け汁でもあります。栄養もとれて、いうことなしだ。

 

 

きつねうどん

池袋西武の地下にある『かるかや』さんのうどん、乱切り具合をご覧ください!

弾力に富んで、とてもおいしい。6月いっぱいで閉店とのことで、久しぶりに買ってみました。さよならまでにもう2回ぐらい、買えるかな……。

 

麺の表情を見せたくて、つゆを少なめに入れています。肉厚のお揚げは同じく池袋『大桃豆腐店』さんの。これまた、とてもおいしいのです。

 

Twitterにあげたら、「池袋東口と西口の共演ですね!」なんてコメントくださった方が。うまいこというなあ。

 

ここ数日、カラッとした風が気持ちいいですな。昼はどんどん暑くなるけれど、朝夕はしのぎやすい。あともうちょい、こういう気候が続きますように。

 

最近の仕事

 

自炊ビギナーさん向け記事です。小松菜、あまり使ったことのない人に読んでほしい。カルシウムもとれる、値段の手頃ないい緑黄色野菜ですよ。がんがん使ってほしい。

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東京・国立(くにたち)市に「黄色い鳥器店」というショップがあります。このお店、大好きなんですよ。ご主人の高橋さんに、うつわとの付き合い方、はじめての選び方について教えていただきました。おすすめのうつわもいろいろ出てきますよ。五十嵐さんの平皿、うちでも活躍中。

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