白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

このごろのこと。

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ニンジンのポタージュ。

『栄養と料理』最新号で荻野恭子先生が鶏ささみの活用法をレクチャーされてて、思わず作りたくなりました。はい、鶏ささみと香味野菜の煮汁がベースになってます。

 

久々だな、こういうの。

 

やっぱりホッとする……というか、自分が飲みたかったんでしょうね、ホッとする何かを。ブレンダーを久々に使いました。もっともっと、使っていこう。

 

自分を休めてくれるものを作る。あるいは自分が好きな何かに触れる、感じる。意識してそういうことをしていかないと、休まらないですね。面倒でもあるんだけど、やらないでぼんやりしたままだと、気疲れや息詰まりがどんどん心に溜まっていくような、今のご時世。

 

作ってよかったです。

 

ここ最近の料理やら、もろもろのメモを。

 

ハフポストさんが取材してくださいました

www.huffingtonpost.jp

 

新刊と前作『自炊力』あわせて、ハフポストの方が取材してくださいました。

記者さん、編集さんともに女性で、家事としての自炊、料理づくりにいささかしんどいところがあったようで、「読んで気が楽になりました」と仰ってくださった。

『自炊力』なんですけどね、日頃「誰かに作ってもらってる人」にこそ、読んでほしい。大事な誰かを理解するためにも。

 

45歳になりました

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ツイッターで知り合った、京都の『花重』さんがあつらえてくださった花束。野の花の風情と洗練が一体化して、なんともいいなあ……。まさに「こういうのがほしかった」というドンピシャでした。ありがとうございます。

 

京都市役所すぐそば、釣りとおいしいもの大好きな方なんですよ。インスタを拝見していると、料理もかなりの腕前のよう。

 

 

いま、花屋さんも本当に大変です。

3月の卒業式や謝恩会が飛んだのもありますが、飲食店や接客業態が自粛して、飾り花の定期仕事がなくなっているところ、多いはず。

花好きの方、地元の生花店さんをぜひ応援しませんか。って、私もそう毎週毎月できるわけでもないのですが……できる範囲で、ね。

 

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クレマチス

 

四谷三丁目『dress』のパウンドケーキ

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もともと渋谷で実にユニークなお店をやられていた森谷さん、四谷三丁目に移られてバーの『dress』を開かれていたのですが、このコロナ自粛で休業中……。

 

スイーツの通販を始められました。

彼の作るパウンドケーキやチーズケーキは実においしいのですよ。今回はクルミとバナナのケーキをオーダー。甘さが実にちょうどいい……重くなく軽くなく、絶妙でね。冷たいまましっとりもよし、オーブントースターに5分ちょいかけて周囲をカリッとさせるもまたよし。あまりこういうの普段は食べないけれど、森谷さんのは別。

 

常時やられているわけではないようですが(注文が多くて、間に合ってないのかな)、気になるかたはインスタ( @bar_dress )をチェックしてみてください。

 

森谷さんに関しては以前、こんな記事を作りました。経歴がまた個性的で、興味深くて。フラがあるというか、不思議な魅力のある方なのです。

www.hotpepper.jp

 

大阪・泉州の水ナス漬

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青森に暮らす父からまた宅急便が。

大阪の水ナス漬、大好物なんですよ、これ。嬉しいけど、ついこないだもいろいろ送ってくれたばかりなのに。あ、誕生日プレゼントか。

 

 

ありがとうございます……ごちそうさまでした!

 

 24年前ぐらいかなあ、父が大阪に単身赴任してたんですよ。地元のひとに泉州名物の水ナス漬を教えてもらって、すっかりファンになったんですね。以来、僕も母も大好物に。さっぱりとみずみずしく、初夏の爽やかさをそのまま口にするようなおいしさ。

嬉しいサプライズでした。いつか水ナス畑も訪ねてみたい。

 

 

さて、うちの親が暮らす市でもコロナの感染が報告されています。どんどん身近になってくる。私が住んでいる市でもすでに数名の方が罹患されていると。これから、どこまで増えるのか。そして、自分は。

  

私「外出なるべくしないでね。日課のお風呂とサウナも控えてよ。つらいだろうけどさ。体操教室もね」

父「わーかってる、わーかってる。とうに行ってないよ」

私「ホントに? 飲み会もやめとき。でも運動は大事、スクワットしてね」

父「わーーーかってる」

 

そんなやり取りを、お礼と共に。

 

さようなら岡江久美子さん

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岡江久美子さんの訃報には、絶句しました。

4月23日、新型コロナウィルスによる肺炎で死去。まだ63歳……。

 

20代後半の頃、体を壊して10日ぐらいだったか入院してたことがありました。やっぱり心細くてね。毎朝『はなまるマーケット』を見てたんですよ、あの明朗快活な岡江さんの声になんか、救われるような思いになって。

 

一度、三軒茶屋の焼き鳥屋さんで隣り合ったことも。向こうは3人連れだったかで、私はひとり飲み。カウンターです。まったく気取らず、テレビそのままの話しっぷり。声も通る方でね。すぐ隣に私がいるのに、まったく気にしてない感じで楽しそうに喋り続ける。聞こえちゃうのよ、やっぱり。まあ、聞きたい気持ちもありました。ごめんなさい。で、

「いやちょっとそれ、こんなとこで言わないほうがいいんじゃ(笑)」とこっちが慌てるようなことサクッと仰ったもんで(さすがに内緒)、思わず岡江さんの顔見ちゃったんです、私。

 

そしたら「テヘッ」というような表情されて、ニーッと笑われて。いたずらっぽい顔でねえ、最高にチャーミングだった。岡江さんの隣にいらした方が(マネージャーさんかなあ)「ああもう、すいません」って感じで僕を見て会釈されて。

 

いい思い出です。

『連想ゲーム』の頃から好きだったなあ。

 

 

ご家族やご友人の無念とつらさはもう、いかばかりか。

心より、ご冥福をお祈りいたします。

 

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