白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

久々に、ファローを作る。

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久々に、タイ料理のファローを作りました。

中華から派生したメニューで、いわゆる八角煮。私は手羽元、ゆで玉子と厚揚げで作ります。タイ米にのせて、汁だくにして食べるとうまいんですよ。手羽先や豚肉で作ることも多いのですが、安くて食べやすい手羽元が気に入っています。

そういえば福岡のローカルスイーツ、鶏卵素麺ってありますね。あれ、まったく同じものがタイにもあるそうです。元々はポルトガルのものらしいのですが、どんな道のりがあったんでしょうねえ。かつての宣教師たちは、異国の人々の心を開くときにまず菓子を用いたのではないか…なんて想像をしてみたり。

 

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この日の朝の台所。茶色すぎますね…(笑)。

朝から料理していたら、デッド・オア・アライヴのピート・バーンズの訃報が。まだ57歳か……合掌。

 

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弁当作りも毎日ではありませんが、細々続いております。「弁当おかずの味つけと減塩」というのもひとつ興味深いテーマで、今後考えていきたいな、と。

この日はチンゲン菜と豚肉の炒めもの、カボチャ煮、炒りゴボウ、だし巻き。

弁当を日常的に作るようになって、自分の今までのレパートリーなんて本当に狭く、小さなものだったんだなあ…と実感しました。「弁当に向く料理、向かない料理」ってやってみないと分からないものですね。

うちの母は、弁当に残りものを絶対に入れない人でした。考えてみると2日同じようなおかずだったこともなく。そこに縛られず、自由に、楽に作ればいいと思うのですが、なんとなく「そうしなければならない」という観念が自分の中にあるのですね。気づかされました。

母は専業主婦で料理好きだったというのもあり、やりよい環境だったかもしれません。ともかくも、その手間と気概を今になってありがたく思います。