白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

所沢の小学校にて、「日本人とお米」のおはなし。

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25日は所沢の小学校で「日本人とお米」をテーマにお話してきました。
まず稲の伝来前はどんなものを食べていたか。そして稲作が定着して暮らしはどう変わっていったのか? そして現代、「お米の銘柄って何を知ってる?」から、主にどこで獲れるのか。うるち米、もち米、それぞれの活用、そして調理法。炊き込みご飯から「一年を食べつないできた」日本人の食史…なんてことをお話しました。小学3年生、約120名との質疑応答は楽しかったです…! みんなものすごい知的好奇心なんですよ。問えばガンガン手を挙げてきます。

8~9歳という年齢層、いろんな単語を覚えつつも、その語彙と意味合いを探っている時代。そんな彼らから、もっとうまく「どうしてなのか」を引き出せたはず、楽しく考えてもらえたはず…といま反省しています。今度もし同様の機会があれば、あまり詰め込みすぎず、クイズ形式も取り入れてみようかな。

お米を食い延ばす、一年を食べつなぐ…ということ命題だった時代、どんな風に日本人は米と付き合ってきたか。その結果、どんな料理がいま残っているのか。そこをもっと感じさせてあげたかった。反省を始めるとキリがないですが、本当に刺激を受けました。

最後は拙著『にっぽんのおにぎり』から各地のおにぎりを紹介。「普通」と思ってることが各地でひっくり返る食の面白さを、いつか彼らも体験してほしいな。終了後、子供たちが寄ってきて「面白かった!」と言ってくれて、嬉しかったですよ。ひとりがハイタッチを始めて、みんなが続いてくれました。「私は梅が好き!」「白むすびが好き」なんて好みのおにぎりも教えてくれて、なんと校門で待っててくれた子も5名ほど。「あつしさん、じゃあね!」なんて言われて、帰りにひとり嬉し涙でした(笑)。
ありがとうね。