上の写真は、岡山駅と高松駅を結ぶ快速「マリンライナー」からの一枚です。瀬戸大橋を通過中。
なんとも見事なパノラマでした。こんな海の上を『瀬戸の花嫁』はポンポン船で嫁いでいったのでしょうかね。下を見るとちょいコワイ(高所恐怖症なんです、ハイ)。
逆光じゃないほうは、こんな感じ。
瀬戸大橋、開通したのはなんとなく覚えてましたが、調べたら昭和63年4月10日のことなんですね。まだ29歳か。いや、平成の前なんだなあ…。そして新しい元号の話もちらほら聞こえる昨今。時は流れる。
時間にして約1時間、高松駅に到着!
炒ったそら豆を醤油漬けにした郷土名物「しょうゆ豆」の看板がホームに。市内ではおみやげ店などで数多く売られてますね。
もちろん、うどん屋さんもホームにありました。お約束だ。
まずはホテルにチェックインして、荷物を置いて中心部へ。
さっそくスーパーがあったので見回ってみました。以下、感想メモ。
- 「讃岐風お好み焼き」として、薄焼き+野菜+うどん(つまりは広島風の麵の部分がうどん)のものが売られていた
- 総菜コーナーに南蛮漬けの種類が多い(スズキやタラなど。「魚の三杯酢」として販売)
- 鶏肉コーナー、充実! きんかんが「玉ヒキ」、「せせり」が売られている。
- サワラはこちらでもニーズ高そう。刺身・切り身ともに充実。
後でツイッターのフォロワーさんから教えていただきました。コメント引用。
鶏肉のせせりは香川県のスーパーではだいたいどこでもみかけます(^^)安くて美味しい。サワラは宇多津町では白子を味噌汁(白味噌)にしたり、真子を空豆と一緒に炊いたりしますよ!
「みやもん」さん、ありがとう! せせり、焼鳥店でよく出てくる首肉のことです。歯ごたえがキュッとしててうまいんだ。うらやましいな。
- 名物「骨付鳥」用とおぼしき肉も販売。
骨付鳥は香川県の名物のひとつで、もともと丸亀市発祥のよう。クリスマスになると売られるあの骨付きモモ肉がありますね。あれをコショウをきかせて焼いたものです。
- いかなごの塩ゆでが売られていた。今年は不漁で出始めは高値でしたが、かなり落ちついたよう
- トリ貝のボイルがたくさん売られている
- ボラのフライ・ムニエル用切り身が200g280円
- 葉付きの新ゴボウが販売中
いろいろ発見がありました。
食欲、刺激されたなあ…。まだ早いけど、飲みますか。
居酒屋『酒甫手』
高松市鍛治屋町にある『酒甫手』(さかぼて)さん。
土曜は15時から開店。ネットを見ていて気になり、入ってみました。うかがったのは17時半ぐらい。まだ混んでおらず、カウンターの板さんの前を陣取れましたよ。ご夫婦かな、おふたりで営業されていました。
店名の由来がメニューに。達筆だなあ。
四国産はもちろん、各地の日本酒がいろいろと。大好きな高知の『文佳人 リズ―ル』をいただきつつ、アテに選んだのは……
「アスパラといかなごのバター焼き」(650円)です。この組み合わせ、いいですねえ。そら豆まで入ってるんですよ。彦摩呂さんなら「春のうららの三重奏や~」なんて仰るかな。
さらに「地エビのから揚げ」(600円)を。
瀬戸内に来たら、やっぱり小魚や小エビで一杯やりたくなります。小さなエビにうまみがきっちり詰まって、なんともおいしい。ちなみに「かっぱえびせん」を生んだカルビーはもともと広島の会社、瀬戸内ならではのスナックですな。
一人前の刺し盛(1,350円)があったのでお願いしました。手前の右が平貝で、サワラ、奥がカツオのたたきです。
お魚も来たし、酒が足りませんね(実は…この間に『久礼』を一合やっています。笑)。おまかせでお願いしたら、こちらを出してくださいました。
滋賀県東近江市の酒『喜楽長』新酒生酒あらばしり。おお、めちゃくちゃ好み!
カツオが特に美味。味に奥深さと複雑さがあって、忘れがたいです。
椎名誠さんがカツオの味に関して書かれてた文章を思い出すなあ。酒と肴のおいしさにひとり悦に入っていたら、ご主人が「ご旅行ですか」と話しかけてくれました。
いろいろお話するうち、おすすめのうどん店まで教えてくださって、感謝です。
せっかくですから、うどんも食べていってくださいね。明日の日曜にやってる中では、こことここがいいですよ。よかったら
ありがとうございます! この2軒のことは、のちほど。
さて、いい感じに酔いました。お勘定してお礼を述べて、再び高松のまちへ。
酔い覚ましに、ぶらぶらとあてどなく。
高松の商店街はアーケード設備が充実してますね。このあたりは特にきれいでした。
土曜で人通りも多い。若い人が多いですね、行きたい店、気になる店を3軒ほど見つけました。メニュー採取したり、行き交う人々の話を聞いたり。
高松の夕暮れ。
心に残った名物「骨付鳥」の看板。そうそう、骨付鳥は高松駅の駅弁でもありました。
このあとホテルへ帰り、爆睡。
翌日23日、栗林公園
さて、23日も朝から早起き。
名高い栗林公園(りつりんこうえん)を目指しましたよ。なんとこの時期は5時30分から開園! 私のような朝型旅行者にはありがたいこっちゃ。
道すがらに出会った高松のネコ、その1。「にゃーご」と声をかけてふり返った瞬間の表情です。いい顔してやがるぜ。
このあともネコ2匹ほど、登場します。
中央通りにあった百十四銀行のビル、朝日に映えてなんともカッコいい。ツイッターに上げたら、
庵治にアトリエを構える流政之さんの作品ですね。高松はゆかりのある現代芸術家が多くて、何やら面白いオブジェや建築が多いです
と教えていただきました。「まるつ」さん、ありがとう!
1966年建築、緑青(ろくしょう)のブロンズ板で覆われているそうです。
この中央通り、樫の木が真ん中にずっと並んで、風情があったなあ。「樹液がタクシーさん泣かせなんですよ」なんて情報もツイッターよりいただきました。
到着!
まだ6時過ぎぐらいですが、もう日が強かったですねえ。この栗林(りつりん)公園、国の特別名勝に指定されている文化財庭園で、最大の広さだそうです。
県の公式サイトによると、「高松藩主松平家の別邸として、歴代藩主が修築を重ね300年近く前に完成しました。緑深い紫雲山を背景に6つの池と13の築山を巧みに配し(た)、江戸初期の回遊式庭園」で、東京ドーム3.5個分の広さ。一千本の松があるとのこと。
しばし、園内散歩。「きれいだー」とか、ひとり言かなり発しながら歩いてました。
天はもみじの黄みどり、地は苔の若みどり。
芭蕉じゃないですが、まさにどこもかしこも「青葉若葉の日の光」という感じ。
日本庭園は影絵の美ですね。
園内にはサギが飛び、ウグイスが鳴き、咲きたての白藤が美しかったです。かつての藩主を楽しませたという人口の滝もありました。そのそばには蓮池も。咲いたらさぞかし見事だろうなあ。梅の木はもう小さな実をつけて、隣には茶園までありましたよ。
大満足して帰ろうとしたら、こんなものが。
足元を見れば、砂ぼこりで確かに汚れまくってます(笑)。はたき、すごく役立ちました。みなさんも訪れたらお忘れなく。
帰り道、商店街で見つけた鉢植えのライラック。いい香りなんです。もし見かけたら、嗅いでみてください。
器&zakka sara
とにかく旅の間はふらふら歩き回ってるんですが、昨夜腹ごなしに散歩してたときに見つけたお店がこちら。とっくに営業時間外でしたが、ウィンドウから見えるうつわがすごーーく好みだったんですよ。
表にあったショップカードには日曜も営業とのこと。やった! 開店の10時を待って、行ってきました。
女性のご店主に許可をいただき、店内を撮らせていただきました。ああ…やっぱり好みのものがいっぱいだ。嬉しいけど…困ってしまうね。
(^-^;
どれを買おうか迷っていると、意外なお客さんがみえました。
うちね、ノラが通るんですよ(笑)。ネコ大丈夫ですか?
大丈夫どころか、ネコ好きです。うれしい闖入者でした。
ヽ(^o^)丿
この子はね、さわらせてくれないシャイな子なんです。あ、行っちゃった。あら、もう別の子が来ましたよ。この子は人懐っこいんです。
えっ、また別の子が? ふり返ってみると……
さっきの子も、この子もいい顔してますねえ。
ライトの感じで毛色が変わって見えますが、2匹目の子です。ズームじゃなくて、レンズの目の前にいるんですよ。この後、足元にすり寄ってきてくれました。
ははは、オッサンもうメロメロです。旅づかれ、飛ぶわー。
昨夜に心ひかれた筑前・小石原焼の四寸皿を2枚と、やちむんの中鉢を購入。よい旅の思い出ができました。しかもネコの思い出まで。
saraさん、また訪ねたいです。ご主人の女性がとても気持ちのいいかたでした。
お店のブログを貼っておきますね。
※2017年10月で実店舗は閉店されたそうです
昼はそりゃあ、うどんです
昨夜『酒甫手』のご主人に教えてもらったうどん屋さんでお昼にしました。
まず1軒目、『さぬきうどん 一福』さんから。
かけうどん(200円)。
うまいよう。
体がこういう「だし」を求めてました。いい塩梅だなあ……。隣の席では、うちの母親ぐらいのおばちゃんが「ざる2玉」をおにぎり付きで豪快にいってました。私はいま高松にいる…。周りの人もみんな、うまそうに食べますねえ。なんか嬉しくなっちゃうな。
さあ、落ち着いてると2杯目が入らない。次に行きます。
お次は『たも屋』さんの支店のひとつ、「女道場」へ。
ここは女性スタッフのみのお店なので、この名前になったそう。高松商店街、南新町アーケード内にあります。さっきの『一福』さんから徒歩30秒ぐらいのところ。
ぶっかけうどん(310円)。
うまいいいい。
「かけ比較するんだ」と心に決めて入店したのに、あっさりぶっかけの魅惑に負けてしまいました。麺の食感の良さに心とろけまっくったので、良しとします。
あ、セルフトッピングしてこんな感じでいただきました。
こっちの天かすはうまいなあ…。西日本では天かすの登場頻度、高いですよね。
こんなサービスも。
腹はちきれるぐらい無理しちゃう子、いるんでしょうね。
店頭ではちょうど、うどんをのしていました。とっても愛想のいいお姉さんで、いろいろお話してくださいました。ありがとうございます。質問多くて、すみません。
※ブログ内の写真はすべて許可を得ています
一路、松山へ
さあ、腹も満たされたところで次の目的地に向かいます。
今度は愛媛県・松山に寄っていきますよ。写真は高松の地元スーパーで見つけた、郷土料理「まんばのけんちゃん」の惣菜パック。車中のつまみにします。
これ、高菜と豆腐のくずし炒め煮なんですが、高菜のある時期は惣菜としても出回るんですね。拙著『にっぽんのおかず』でもこの料理をとりあげていますので、よかったら読んでみてください。m(__)m
高菜、コンビニにも売られていてビックリ。
蛇足ですが、私は駅弁が苦手なんですねえ。旅では、できるかぎり地元の惣菜店やらであれこれ買いこみ、電車めしとします。そのほうが地元ならではの味わいを感じられるし。駅弁って「コンセプトを食べてる感じ」がちょっとつらい。
それはともかく、明日は松山の記録を。