鹿児島県に行ってきました。
羽田空港から約1時間50分で鹿児島空港へ。空港を出ると、鹿児島の中心部に出るバスがちょうど控えてたので急いで飛び乗り。空港滞在時間わずか10分!
別に急ぎの用事もないんですけどね(笑)。上の写真は鹿児島中央駅、空港から1250円で30分もかからず着いたんだったかな。
現地の食に触れたくてのひとり旅、今回は九州を北上していきますよ。
駅前で信号待ちのバス、ボンタンアメの広告が。鹿児島のメーカーなんですよね、セイカ食品。大正13年からのロングセラーだそう。
知人のライター、泡☆盛子さんから「中央エキナカにある回転ずしが手頃でおいしいですよ!」と教えていただいてたので、寄ってみました。
『廻る寿司 めっけもん』
いろいろいただきましたが、日向夏を薄くスライスしてのせてあったのが爽やかでうまかった。写真はエビとイカ、いい相性でした。塩でいただきます。
この食べ方、家でもちょっと真似してみよう。
そろそろ出ようかな……というタイミングで流れてきた地元獲れのキンメ。後ろ髪むんずと掴まれました。ルックスどおりの旨さで、満足!
盛子さんすてきな情報をありがとう。
鹿児島に来たなあ、って思いますね。
しばし駅周辺をウロウロ。
商店街や小規模から大規模スーパーがあって、食見学には事欠きません。精肉店には刺身用の地鶏が並んでましたよ。こっちのかたは鶏刺し、好きですよねえ。九州の甘い醤油との相性が抜群。
豚足の横に豚骨が。
沖縄もそうだけど、鹿児島でも豚食が本当に盛んだね。豚足はこのあとあちこちで見かけることに。
煮たものがお惣菜コーナーにあったり、レトルトパックになってるものもあったり。
鹿児島のもやしは長い。
近くにいらした女の人(60歳ぐらいかな?)にお話を聞く。「私は大好物。関東から来たの? じゃあめずらしいでしょう。こっちではお雑煮にも入れますよ」
ご教示いただき、ありがとうございます。
以前に鹿児島は都城市のかたに「お雑煮にはもやしが欠かせない」と聞いたのですが、鹿児島市でもやられるんですね。これは家にもよるでしょうが。
それからイオンに寄ったんですけどね、焼酎売り場の面積に驚嘆!! 日本酒スペースの3倍ぐらいはゆうにありました。さすがだなあ。(イオンは撮影禁止なので写真無し。他のところは基本的に店員さんに「撮らせてください~」とおことわりしてます)
他のスーパーでは奄美大島のプロダクトコーナーがあったり、ラーメン店には「サブ丼」みたいな感じで鶏飯を置いてるところがあったり。さつま揚げコーナーが独立していたり、味つけなまり節コーナーがあったりと、印象的なもの様々に。
「心から あまくち」醤油。
九州に来たなあ。
プレッセ厚生市場。
鶏の刺身の売り場面積がとても広くて感じ入りました。部位も様々に。日常的に食べられているんですねえ。
総菜コーナーにはキビナゴの南蛮漬けが。
後でまた出てきますが、郷土料理「とんこつ」の作り方を店員さんに教えてもらうこともできましたよ。忙しいところいろいろ質問しちゃって、スミマセン!
桜島大根の切り干しをおみやげ用に購入。
こうつきがわ、と読むのだそう。春は桜の名所なのだとか。
橋のそばには大久保利通像。 なんとなくクラーク博士を思い出す。
しばらく歩いて、鹿児島の繁華街・天文館エリアへたどり着きました。最初聞いたときは「星を見るところ?」と思いましたが、実際に江戸時代、薩摩藩の天文観測所があったところなのだそう。
見上げれば素敵なフレスコが。
フランシスコ・ザビエルかな。だろうな。調べたら1549年にザビエルは鹿児島で布教活動を行ったよう。ザビエル記念スポットが市内にはいくつかありました。
地元デパート・山形屋さんで売られていたきびなご入りのおつまみセット、ちょっと心で悶絶。安いねえ、これで晩酌できる人達がうらやましいよ。
ほおお。
売り場のかたに訊いたら「こっちのほうではよくやりますよー」とのこと。
郷土菓子の『げたんは』、あちこちで見かけました。
黒糖、卵、小麦粉の生地を焼いて、黒糖の蜜に漬けたしっとりしたお菓子。台形の形を下駄の歯に見立ててこの名になったようです。
有名な『かるかん』や文旦の砂糖漬け、『あくまき』など、鹿児島は郷土菓子がいろいろと現代に生きている印象。
今や全国的に有名な「白くまアイス」、『むじゃき』というお店の前には巨大なサンプルがありました! そして大きな白くまの剥製までも。平日昼間でしたが、店内はけっこうなにぎわい。
そうそう、南日本銀行の建物が素敵だったんですよ。実にモダン。調べてみたらやっぱり有形文化財、昭和12年竣工だそうです。
チェックインの時間になったので、ホテルに荷物を置きに来ました。桜島がよく見える、いいところでしたねえ。最後に、この場所から夜に撮った写真を貼ってありますので、後で見てみてください。
鹿児島のまちには西郷さんがあちこちに。
なんとなく気になったこちらのお店に入ってみました。
黒板メニューの前であれこれ悩む時間、私が人生でいちばん好きな時間です。
きびなごの磯辺揚げ、いいもんですねえ! 合うもんだな。生ビールのアテにばくばく食べてしまいました。
そして郷土料理の『とんこつ』、あばらの軟骨がついたままの豚肉をじっくり煮たもので、軟骨がトロットロになって一緒に食べられるんです。
おいしかったなあ。
鹿児島に来てよかった……と、カウンターでひとりごと。
味つけは味噌派と醤油派に分かれるんですが、『蘇麻』さんは味噌仕立てでした。しっかりと甘い。この甘さが鹿児島だ。女将さんから作り方のポイントをいろいろ教えてもらえましたよ。やっぱり開店と同時、店が混む前じゃないとこうはいきません。
「旅のかたですか?」
なんて話しかけられて、うれしかったな。
「鹿児島は甘い味つけが多いから、お口に合わないかも。大丈夫ですか?」
いえもう、これを体験したくて来ております。
こっくり甘い『とんこつ』と芋焼酎の相性は本当にすばらしいものでした。お店のかたがすすめてくれた『屋久の石楠花』、あの三岳酒造のものなんですね。
うーん。
酒が進んで困っちゃったな。ここで早々に酔い潰れるわけにはゆかぬ。
もっといろいろ頼んで飲みたいところですが、お会計してもらいました。
商店街をふらふら歩いて、酔い覚まし。
雰囲気のよい酒店があるではないですか。早速入って、さっき気に入った『屋久の石楠花』がないか探してみるも……「ああ、あれは今ないんですよ。でも、こんなの試してみませんか?」と女将さんらしき方があれこれ試飲させてくださいました。
気に入ったものを四合瓶2本ほど購入して、自宅へ配送手続き。こういうことだけは早い(笑)。
「旅行で来てまして、いま試飲させていただいたようなお酒を飲める店、どこかありませんかね?」
と尋ねて、教えてもらったのが………
「じゃあご案内しますよ、すぐそこだから」と連れてきてくださいました。ありがとうございました。
店前に貼られたメニューからして、なんともおいしそう。
実はさっき開店前にここを通って、ものすごく気になっていたのです。鹿児島の食材や九州の料理をいろいろと網羅してますよね。創意もいろいろ。楽しいメニューだなあ。
カウンターから撮った店内。ちょうど開店したばかりで、カウンターに座れました。
半合ずつあれこれ手頃に飲めるの、いいですねえ。嬉しくなっちゃうな。しばし熟読。
沖永良部島の黒糖焼酎『はなとり』をお願いしました。おお、香りがいい……。25度あるんですけど軽やかで飲みやすいんですよねえ。グイグイ飲みたいところを我慢して、味わっていただく。まだ時間はたっぷりあるのだ。どうにも私は飲み急いでしまう。。。
鹿児島に来たんだもの、やっぱりまだまだきびなご食べたい。甑島で獲れたというきびなごと野菜の南蛮漬けをいただきました。
うーん、身がしっかりしててうま味が濃いなあ。噛むほどにうまいぞ。そして酸味が旅の疲れをほぐしてくれる。
そりゃもう一杯いきますよね。
なんとも洒落たラベルデザインが気になってお願いしたこちらは霧島市・国分酒造の『フラミンゴ オレンジ』、店員さんいわく「ライチのような香りがするんですよ」と。
ほ、ホントだ………!
いやーすごいなあ、ビックリしました。甘美なライチ香、焼酎でこういうのは初体験。香りのあとにはしっかりと芋焼酎らしさがくるんですよ。その共存になんの不思議もない。いやはや、素敵な体験でした。
『和総』さんはご店主はじめ皆さんフレンドリー。まだ十代のバイトさんに、日頃鹿児島のローカルフードをどのくらい食べているか、なじみがあるものか聞けたのも収穫でした。今度は四人ぐらいで来て、あれこれ食い倒したいな。
ごちそうさまでした。
最後のシメに、鹿児島ラーメンの『こむらさき』へ。鹿児島ゆかりのかたに「好き嫌い分かれるかもだけど、私は好きなので、よかったら」とおすすめされていたんですよ。
HPでお店の成り立ち読んでたら面白くてね、店名は歌舞伎でもおなじみ『権八小紫』のあの遊女から取ったんだそう。洒落てますな。
昭和25年から同じ場所でやられているそうです。
豚骨スープに鹿児島黒豚、キャベツがたっぷり。香りにパンチはあるけれど、うーん……食べやすい。細麺ストレートのしなやかさも好みだなあ。今思い出してまた食べたくなっています。そして左わきの、分かります? 大根漬けが付いてくるのが鹿児島ラーメンの特徴なんだそう。面白いですね。
先の『和総』のご店主が「スープの濃さが店によっていろいろでね。自分が好きなのは〇〇だけど、濃いめが好きなら〇〇で、〇〇も人気あるよ」とあれこれ教えてくれてたんです。残念ながら他は周れなかったけれど、次回は必ず!
鹿児島よ、ごちそうさまでした。
昼間見た、ホテルからの風景の夜バージョン。暗闇に桜島がたたずんでいます。
明日は熊本へ。