関西旅行3日目、早起きして姫路城へ。
姫路駅の北口を出ると、すぐお城が見えました。
私は南口から3分ぐらいのところに泊まったので、移動も楽でしたよ。
しかし…どこを取っても美しい城でした。
あいにくの曇り空でしたが、それが「白くなり過ぎや」と批判(?)もあつめた城壁の白さを程よく見せてくれたような。
幾度も立ち止まっては「きれいだなあ…」とシャッターを押してしまいます。
思えば、これがいけなかった。休み休み行くと…疲れますね(笑)。
はい、心します。
城内で「お手洗いどこお~!!」ってな人、多いんだろうな。
場内に入ってからの眺めがまた、素敵でした。
緑が多いんですよ。黒澤映画を思い出させる瓦屋根の草々。
どんなひとが当時、ここから城下を眺めていたんだろう。
この日は28日(連休スタート1日前)、9時過ぎに行ったのでかなり空いていました。
何度か無人の城内を味わえる瞬間がありましたよ。
当時の人の寸法や所作を想像しながら、しばし佇みました。
しかし、だんだんとそんなロマンに浸ることもできなくなってきます。
昨日しこたま飲んでの朝から城登り。何も考えずに入ってきましたが姫路城、5層7階建てなのです。
階段きっついのよ…。途中でもう写真のピンを合わせる余裕もなくなってきました。
まだ4階。「いいかげんにして」と国宝に心のなかで暴言を吐くわたし。
「あした順路・ひろし」なんてくだらないことしか心からもう出てきません。
なんだかんだありつつ、ようやく天守!
鯱(しゃちほこ)が迎えてくれました。この魚編に虎って書くしゃちほこの字、好きだなー。真っすぐ伸びた道の向こうが姫路駅です。
天守閣には姫路長壁大神、播磨富姫神という二神が祀られていました。
『天守物語』の富姫はここからとられたんですよね。感慨深い。
ちょっと失礼して、撮影をば。というのもですね、たくさんのお揚げさんが供えられていたのですよ。
なんで? お稲荷さまが使いではないだろうに…。
係員のかたに訊いてみると
「やっぱりおかしいと思われました(笑)? 昨日、近所のかたがたくさんお持ちになられたんでお供えしたんです。いやいやもちろんこちらはお稲荷様じゃないんですよ」
と終始笑って答えてくださいました。(;^ω^)
さて、下城。
そこからフッと「片はずし」に結った山田五十鈴が現れそうな雰囲気。独特の霊気がありますねえ…いや、オカルトな意味じゃなくてね。国宝の迫力というか。
歌舞伎役者、それも一流のひとはこういう歴史建造物が持つ「重み」みたいなものまでも表出できるんだよな…とフト思ったり。最近だと中村吉右衛門の『先代萩』、仁木弾正にそれを感じました。なんか書き割りが一瞬ホンモノに見える瞬間があるんですよ。
さらば、姫路城。
あの『播州皿屋敷』のお菊の井戸とか(大きくて、たしかに人ひとりを投げ入れられそうな直径で、リアルでした…)、古墳を破壊して持ってきたと思われる石垣の一部とか、興味深いポイントは尽きないのですが、ここでは割愛!
千姫がいたところなんですよねえ。
姫路城は白鷺城の異名があります。
まちのあちこちに、白鷺をモチーフにしたデザインがありましたよ。
ここにも。
ふらふらと城の周辺を歩いていて、見つけたのがこちらのショップ。
『folk』さん。
雰囲気にひかれて、入ってみました。
いいセレクトだったなあ。
写真は衣料ばかり写ってますが、雑貨の品ぞろえ、惹かれるものばかりでした。店員さんに許可をいただき、店内を一枚。
旅の記念に買った小皿、プチトマト3つがやっと載るぐらい。
豆皿っていいですね。
姫路でもスーパー探訪。
ニシ貝(アカニシ)が売られていたり(昨夜の明石の立ち飲み店でもつまみでありました)、紅ショウガ天があったりと、西を感じられました。
あと、こちらのざる蕎麦のお弁当って、うずらの卵が付いてるものが多いですね。これは東京ではあまり見られないと思う。私はごく小さいころ兵庫に4年いたのですが、そのときもざる蕎麦には必ずうずら卵が付いていたのを覚えています。
さて姫路駅へ、この時点で11時半ぐらいかな。
きょうは鶴橋でランチ、そしていろいろ買い込むつもりです。
お城登りと市内歩きでかなり体もスッキリ、腹も減ってきました。昨日食べ過ぎたので、よい運動になりましたよ。
JRで大阪に移動。右側に陣取ったら、車窓から瀬戸内海が見られました。
曇天の瀬戸内海だけど、それもまたよし。20分ぐらい途切れ途切れに寝たかなあ。この睡眠も体力回復によかったです。平日の11時、けっこう混んでいるものですね。
大阪駅で環状線に乗り換えて、戻ってきました鶴橋!
駅を出るとすぐにこの立ち食い店があるのですが、ここにも冷麺やユッケジャンスープ麺があって「さすが…!」と思いました。
この右隣には「人ひとり入ればいっぱいな小屋」(としかいいようがない)があり、そこでおばちゃんがタコ焼きを焼いています。タコを焼いてもひとり。
この光景、よく大阪で見かけますね。実においしそうだったけれど、今日はコリアン飯でいきたいのだ。ああもう時間がない。
そして私、不覚にもハナから失敗しました!
一軒目に行った焼肉店、うーーーーーーーーーーーーーん…あかんかった。おいしくなかったなあ。( ;∀;) でもこれは私の責任。エンジンかかりましたよ、次はハズさんぞ!!
こちらの店先でキムチとつまみをいただきました。
このホルモンの甘辛炒め、うまかったなあ。
店員さん「お酒はいいの?」
素直に応じて、缶ビール頼みました。店員さんはみな女の人。
あれこれ種類食べようと思うなら、やめたほうが吉でした。「ビールは帰りの新幹線でたのしむもの」次回はこれを教訓とします。ちなみにこちらのお店、余貴美子似の美人さんがいて目の保養になりましたよ。
ケース内ですくすく育っていた水キムチもオーダー。
これを飲むの、たまらない。蒸し暑い陽気によく合うんです。
店頭にはたくさんのチヂミが。
食べたかったけど、まだ粉もんは早い。
さて、お会計してお土産を買いに。喫茶『ロックヴィラ』のキムチサンドイッチも食べたかったけれど、今回はあきらめよう。
味見してまず惹かれたのが、こちらの白菜キムチ。マルキンさん。
どうですこのルックス!!
いかすぅ…ナイス……味にも悩殺されました。1キロ買ってしまったよ。
次に来たのがこちら。
初日にかなり興味をひかれた創作キムチのお店です。
ちょっとずつ全部買って帰りたかった。
おばちゃんと話しつつあれこれ味見させてもらいました。
ホタルイカのキムチなんて季節商品もありましたよ。
ここでも白菜キムチ、そしてセリのキムチを購入。
買って帰って、タッパーに移したセリのキムチ。
うまいっすよー。あの苦味と辛さ、そしてキムチ独特の甘みがいいバランス。
細かく刻んでお茶漬けっぽくしてみようかな。
おばちゃんが「これは持っていって! 季節で今しかないものだから。おいしいのよ!」と力説されたので買ってみました生海苔の韓国風和えもの。写真ブレちゃった。
アミの塩辛かなあ…あと魚醤で味つけして唐辛子で軽くなじませたものだと思う。韓国語もっと勉強したくなってきました。レシピや詳細がひとりで聞き込みできないの、悔しいですね。
あ、この生海苔、もんのすごくうまかったです。
破壊的なまでにメシの友!!
さっきの土井商店でも白菜キムチ250gぐらい買って、マルキンさんでは韓国の大根、チョンガのキムチも購入。さらに初日に気になってたカドヤ商店で白菜キムチ半羽を買って、合計2.5キロぐらいのキムチがもうめっちゃ重い!!
( ;∀;)
でも、どーーーーーーーーーーーーしても冷麺だけ食べて帰りたかった!
さあどこで食べるか考えて、インスピレーションで決めましたこちらのお店!!
(このへんの文章の「!」の多さが当時の私の精神状態をあらわしています)
その名も『順天』、ケジャン模型が印象的!
5人も入ればいっぱいなお店ですが、4人のオモニがみっちり働いています。
冷麺くださーい!!
ぬおおお冷麺でも出してくれるんだなお通しキムチ!
腹いっぱいだったので正直「ひえーん」とか思ったのですが、神よ!
これがうまかった!! ハレルヤ!!!(すっかりハイです)
なんという発酵感、きつすぎない酸味、そしてうま味!!!
奥の小松菜ナムルもうまいんだよーー。
このホウレン草ナムルもすばらしかった。
ひょっとしたらホウレン草部門では人生で一番かもしれない。
(まだまだ韓国料理経験値低いのでいうのもなんですが)
そして冷麺も言うことなしッ!
大根の葉の古漬けが入ってるんですが、その酸味でスープがすばらしくうまくなってるんです。飲むと舌先がピリピリ―ッっとするんですけど、あの発酵が進みすぎたイヤな酸味じゃなくて、なんともおいしい快感のピリピリ。初体験でした。
これで1000円。ああ、なんと情けないことに完食できなかった。
もっときちんと「腹計画」立てて、鶴橋に再挑戦したい。
私、冗談抜きで二カ月ぐらい住んでみたくなりましたよ。
さて、楽しかった旅もそろそろ終わりです。さようなら鶴橋!
JRの鶴橋駅ホームからはこんな看板が見えてとても気になりました。
新大阪に着いて運よく25分後ぐらいに発車の席をゲット。
京都から名古屋手前ぐらいまで寝たから、疲れてたんですね。ちょっと前に話題になった『小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代』(阿古真理著 新潮新書)を読みつつ、品川着。この本、すんごくおもしろかったですよ。
家でさっそく全種キムチを試食しました。
これからどんな風に育っていくか、たのしみ。