白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

「減塩日記」というコラム

ちょっと仕事の話を。

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『栄養と料理』という雑誌があります。こちらで連載中なのが「減塩日記」というコラム。「突然の体調不良、病院に行ったら血圧異常を指摘され、医師から減塩食を厳命された…!」という設定でのおはなし。私が実際に日々の生活で減塩を試みるという体験コラムです。

 

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日本人の一日の平均塩分摂取量、男で11.3g、女で9.6gぐらい。でもこの調査、かなり疑問という見方も(ほぼ外食生活の人はこれプラス4gぐらいと私は見ています)。いま健康を考えるなら「1日6g未満で過ごそう」というのが指針なんですね。ちなみにインスタントラーメン1食をスープまで飲んだら5~6gぐらい。

 

私はまだ病気じゃないから「えーもう1日分塩分摂っちゃった!」と笑い話にもできますが、これがもし本当に病気だったら。

・ひとり暮らし
・料理はほぼやってこなかった
・外食中心

 

こういうかたが心臓や腎臓、血管系の病気になってきつく減塩を命じられると、どうなるか。料理を考えてくれるパートナーがいればまだしも、働き盛りで好きなものを食べられず、自分で料理まで考えなければいけない…というのは結構、ハード。

 

日本人って欧米人よりも塩分摂取量が高いんです。和食の唯一の欠点と言われているのが塩分の高さ。「これを食べると体に悪い」というテーマって眉唾もかなり多いんですが、恒常的な高塩分摂取が悪影響をもたらすってのは、私は事実だと思っています。

 

でね、ちょっとかたい話になってますが、「日頃フツーに食べてるもの、どのくらいの塩分なんだろう?」ってなことを毎回のコラムで考えてます。「塩分の高そうなもの」と聞いて思い浮かぶもの、いろいろあると思いますが、「えっそんなものが?」というの、かなりあると思います。

 

どういうわけか日本人、それも食に興味のある人ほど「私はうす味好き」と信じてる人が多いように感じます。このコラムをはじめて驚きましたが、「うす味」っぽくても塩分高かったり、意外なところでかなり塩分を摂ってることに、気づかされましたよ。

 

私は食べることが好きなので、死ぬまで元気で食べることを楽しみたい。だから、「きょうは夜、飲み会だな」ってときは朝と昼を気をつけて、夜は思いっきり飲み食いする…みたいなメリハリ栄養計算を自分で出来るようになりたいと思ったんですね。それでこの連載企画を持ち込みました。

 

長々書きましたが、まあ宣伝です。(;^ω^)

減塩食、減塩のコツを毎度探ってますので、立ち読みでもしてみてくださいな。アラフォーからちょっとずつ減塩、私はいいと思う。50代前後の先輩が、いきなりドーンと病気になって減塩・減糖・減量をせざるをえないというパターンを、たくさん見てきました。食と栄養に興味のあるひとはこの『栄養と料理』、おすすめです。