白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

生誕100年 朝倉摂さんの展覧会、そして最近のあれこれ。

ああ……もっと早くブログにつけようと思っていたのに。会期があと二日になってしまいました、『生誕100年  朝倉摂(あさくらせつ)展』。

 

舞台美術家として大変高名な方ですが、画家、意匠家、挿絵画家としての足跡も見られる展覧会でした。

欲をいえば舞台写真をもっともっと観たかったけど、まあしょうがない。それでも、暑さをおして行って、よかったです。

最寄りは西武池袋線中村橋駅、駅から徒歩3分ほどの好立地でしたよ。

 

当日のツイートより。

 

「小説や文学の余白、白の部分に描かれていることをとにかく絵の中に表現したいと思っている」(大意)、取材した先で聞こえてくるふとした言葉を絵に込めるには、みたいな言葉が印象的。朝倉摂さんが松本清張砂の器』連載時に挿絵を描いていたとは! なんと贅沢な時代か。

 

彫刻家の家に生まれ、伊東深水に師事した日本画時代の美人画からキュビズムに傾倒していくさま、そして26歳で舞台美術を手掛けるようになりその独創性を深めていく「順路」にワクワクした。唐十郎の『糸姫』という芝居の舞台装置、素敵だったな。ああ、舞台を観に行きたくなった!

 

朝倉摂さんは『戦艦ポチョムキン』で観た階段が心に深く残り、その仕事においてたびたび階段を用いたらしい。『ハムレット』の舞台美術、素敵だったな。エッシャーの世界を表現した舞台も。扇絵にも階段が描かれ、それを見た瞬間『二人椀久』を思った。メビウスの中に取り込まれた椀久の哀しみと彷徨。

 

舞扇がいくつも展示されていて、強く心に残りました。舞踊家・二世尾上菊之丞のために描いたもの。今は尾上流の現家元が所有しているのかなあ。舞台でどう見えるのか、気になりました。

 

歌舞伎舞踊吉野山』の舞台、生で観たかった……。

 

www.neribun.or.jp

 

練馬区美術館、なかなか素敵でしたよ。

 

さて、最近の自炊記録を。

 

冷や汁つくりました。

このときはサバ水煮缶、きゅうり(軽く塩しておく)、豆腐(手であらく崩す)、ミョウガ、そしてたっぷりのすりごまで。

たんぱく質とれる汁もの、いいですな。緑黄色野菜が足りないので、副菜や後の食事で気をつけたいところ。

 

大盛り焼きそば、できあがり。

しらいのりこさんの「牛肉とチンゲン菜の焼きそば」、記事を見た瞬間に作りたくなったんです。レシピはこちら。

crea.bunshun.jp

 

先月から始まった新連載『のっけて、食べる』、順調に続いております。料理研究家のしらいのりこさんと毎日交替で綴るフード・ダイアリー。

どうか応援してください、よろしくおねがいいたします。

 

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今季初の、冷やし中華

 

朝起きて、妙なやる気が湧いたんですね。普段はめんどうでなかなか作らないんですが、薄焼き玉子作って、細切りにして。

先日、友人が上げてた京都某店の冷やし中華がすごくおいしそうで、その盛りつけを真似たくなったのですが……全然ニュアンス違うなあ。くやしい。

きゅうり、輪切りも冷やし中華に合うのは発見でした。

 

ちなみに麺とたれは『中華三昧』です。冷やし中華、私はこれ一択。付いてる辛子がまたうまいんだ。

 

www.ienomistyle.com

「きゅうりをつまみに楽しむなら?」という記事を書きました。

加熱するおいしさも広まってきましたねえ。炒めるとたくさん食べられるのもうれしいところ。きんぴらのおいしさは発見、おかずにもよかったですよー!

 

オレンジページ最新号、私のコラム掲載号です(隔週連載)。

 

今回は、疲れてグッタリなんだけど、テイクアウトや外食の気分にどーしてもなれず、自分の味が恋しくてわざわざ作ってしまう日もある……なんて話。

 

自分でもハイ、厄介な性格だと思います。でもまあ、しょうがない。

 

グジュさんも元気です。

夏バテしないよう、気をつけていかないとなあ。そして各地の水害のひどさよ。明日は台風接近とのこと。どうかもろもろが、最小限で済みますように。祈ります。

 

それでは、また!