読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

郷土の食、健康と食をテーマに書いています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『にっぽんのおにぎり』『にっぽんのおやつ』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)。2016年10月に『にっぽんのおかず』が発売になりました。3部作完結!

渋谷 『三漁洞』

f:id:hakuoatsushi:20150512103527j:plain

 

 行ってみたかった渋谷の『三漁洞』、編集さんと打ち合わせを兼ねて行ってきました。ハナ肇とクレージーキャッツの元メンバー、石橋エータローさんがつくったお店です。渋谷駅からホント、すぐなんですよ。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512103939j:plain

 まずは生ビールでのどをしめらせて…プハー!

 

 f:id:hakuoatsushi:20150512103945j:plain

 お通しはマグロを炊いたのと、ミニ奴でした。

 これだけで一合やれるな…。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512104048j:plain

 あ、キャッツ。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512104204j:plain

 石橋エータローさんと父君の福田蘭童氏。

 この福田蘭童というひとは尺八奏者で、実に興味深い人生なのですよ。

 

 戦前の尺八奏者というのは今でいう人気ミュージシャン的存在だったそうです。琵琶奏者も一世を風靡したというし、邦楽が身近な存在だったんでしょうな。

 

 で、結婚して石橋さんを成すも、当時の大女優・川崎弘子とスキャンダルを起こし、離婚…。戦前生まれのひとにとっては「福田蘭童」というネームは「ああ、あのプレイボーイの」という響きのようで、私も昔、大正生まれの叔母に訊いたら同様の反応でした。

 それなりの恩讐もあったようですが、のちに和解。ふたりとも大の釣り好きで、「自分達で釣った魚で一杯やりたい」という思いから、このお店を設けたのだとか。うーん…古き良き時代の道楽者という感じだなあ…。

 

 

f:id:hakuoatsushi:20150512104626j:plain

 名物というアサリの酒蒸し、800円でこの量と質は嬉しい。ニンニクが隠し味になっていました。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512104720j:plain

 これも名物というカニとコーンの焼きもの、コキール風。

 熱々のうちにどうぞ。先にこれを頼んでビールでやり、あさりは日本酒にとっておくのが吉策かなあ。今度はそうしよう。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512104846j:plain

 お刺身盛り合わせ。

 2500円のがメニューにありますが、1500円のミニ版をつくってくれました。

 ちょっとまよっていたら、女将さんがすすめてくださって、ありがたかったな。

 女将さんは石橋さんの奥様です。とても穏やかな、日本語のきれいなかたでした。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512105034j:plain

 これはぜひぜひ。ブリ大根、なんとも見事な染み具合!

 

f:id:hakuoatsushi:20150512105116j:plain

 私の大好物、かにみそ。

 これで燗酒をやるのが至福のひとときなんです…。

 

f:id:hakuoatsushi:20150512105155j:plain

 編集さんが〆のおむすび。

「鮭と梅、どっちにしよう…」と具をまよっていたら、「どっちも入れてあげましょうか」なんてお言葉が。うーん、いたみいります。

 

 内装も味のある和のつくりで、昔の映画にまよいこんだような雰囲気。

 昭和映画が大好きな身としては、愉しいひとときでした。

 渋谷駅を出て桜丘町のほうに歩道橋を渡ってすぐのロケーション。またうかがいます!