新宿から「あずさ7号」に乗って、山梨は小淵沢にやってきました。
『ドメーヌ ミエ・イケノ』のワイナリーツアーに申し込んだら、運よく抽選に当たったのです。いえ、正確にはライターのKさんが当選、仲間に入れてもらいました。Kボキさん、ありがとうございました。m(__)m
こちらのワイン、以前に祖師谷のイタリアン『アオジソシガヤ』でいただいて「おいしいなあ…!」と感激したのですよ。
小淵沢の駅からタクシーに乗って5~6分、八ヶ岳のふもとにあるドメーヌ。
タクシーを降りるとアイリスが迎えてくれました。小高い丘をのぼっていくと…
醸造所の入口があります。このとなりは竹林。
タケノコがにょきっと醸造所の脇からいくつも生えてきていました。
「タケノコにつまづかないよう、気をつけて」なんて言われるの、嬉しいですね。
そしてこの先に、
ワイン畑がひろがっています。
2007年に開墾されたこのブドウ畑は約3.6ヘクタール、標高は750m。なんともさわやかな風が吹きわたっていました。五月の晴れの日にここに来られて、よかった。
こちらがドメーヌのご主人、池野美映さん。
自ら案内してくださいました。
向こうに見えるのが八ヶ岳。東には秩父連山、西に南アルプス、南には富士山が。
全国でもトップクラスの日照時間と晴天率だそうです。
植えられているのはメルロー、ピノ・ノワール、シャルドネの3種類。
もともと耕作放棄地だったこの土地をいちから開墾して、畑にし、ブドウを植え付けて棚を作り、ワイヤーを張って……というワイナリーの歴史をうかがいました。
まったくの荒れ地だったとき、この畑にはたくさんの猫の足跡があったそう。その思い出から、池のさんはこの畑を「猫の足跡畑」と命名されました。
ワイナリーとして第一歩を踏み出されたのが、2007年のこと。そして9年が経った今、日本中にイケノのファンがいます。
メルローのつぼみ。
「これから花が咲くとたくさんスズメバチがやってくるんですよ」と池野さん。
剪定した枝樹は堆肥にされて、畑にまかれます。
「畑から出たものは畑に返す」との言葉が印象的でした。小渕沢は馬肉文化があり、その糞もいただいて堆肥に活用しているそう。地域の牧畜とワインづくりがつながっているというのも、いいですね。こんもりした堆肥からは、カブトムシがたくさん出てくるそうですよ。そのカブトムシは地域の子どもたちにあげるのだそうです。
私なら……売ってしまうかも……。(^-^;
池野さんにいろいろ質問できたのは収穫でした。
とても語り口が理知的で冷静で、それでいてユーモアのある話しぶりが印象的。
この畑の獣害についてうかがったところ、やはりイノシシやシカ、タヌキにハクビシンなどが現れて被害が生じるとのこと。この電柵で畑を守っているそうです。
ハ、ハクビシン、器用だなあ!(゚0゚;
さて、3種類をためせる試飲タイム。
醸造所内も案内してくださったのですが、そちらの撮影はNG。自然の重力だけで果汁やワインを移動できるシステムが印象的でした。
2014 ムーンライト・ハーヴェスト。
夜に摘まれたシャルドネでつくられています。夜に摘むことで酸味がきれいに立つのだとか。本当に、おいしかった。味と香りが豊かにふくらんで、そして消える。その消え方がなんとも玄妙で、うつくしい。「酸に透明感がある」とおっしゃっていたかたがありましたが、まさにそんな感じ。
2013年のメルロー、こちらも素晴らしかった。
飲むと体のどこにもつかえずにスーッと体に染みわたっていく。
このほか、市場には出さなかったというごく微発泡のシャルドネもいただきましたが、そちらがまた傑出していました。ちなみに、ドメーヌ ミエ・イケノは化学肥料や除草剤不使用。
五月の太陽、山の風。そして妙なるワイン。
うれしそうな顔してますね、私(笑)。
4人で行ったのですが、みんなでシャルドネを1本購入して、たのしみました。
Iさんが作ってきてくださったお弁当の数々。おいしかったなあ。Iさん、ごちそうさまでした! チクワのゴマチーズ和え、真似してみます。
醸造所を横から見たところ。コテージがあって、なんとも気持ちよいのですよ。左の木の下あたりが最初のアイリスが咲いていた写真のあたりです。
最後に記念写真。池野さん、いろいろありがとうございました。
楽しかったなあ。
このあと甲府に移動して飲みなおすのですが、それはまた明日につけますね。
○付記
朝、小淵沢の駅で食べた立ち食いそば。
野沢菜漬けの天ぷらがのってます。こんな食べ方もするんですねえ。
このさくら肉そばを楽しみにしてきたのに、この朝は欠品でした。
( ;∀;)