白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

麺もの生活&ショパンコンクール感想メモ

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今朝は久々にスパゲッティをゆでました。

朝起きて、お湯わかすとなーんかホッとする季節になりましたねー。

うーん…乾燥してきたなあ。ノド気をつけなければ。

 

私は難儀なことにえらい早起き体質で(前日飲んだ日を除く)、

通常だと5時半ぐらいにはバチッと目が覚めてしまいます。

それから家事をかたづけ、メールチェックなどして、だいたい8時ぐらい。

なので朝の第1食はけっこう毎回しっかり摂ります。

 

きょうはシンプルにトマトソースにツナ。らくちんだー。

月刊誌『栄養と料理』の連載「減塩日記」の研究もかねて、

塩をほぼ使わないレシピに挑戦してます。

パスタゆで塩はなし、酢や黒コショウで味わいメリハリ。

このへんのことは来年の2月発売号ぐらいに掲載予定です。鬼が笑うね。

 

などといいつつ、昨日はがっつりラーメンだったり。

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別の仕事で使った「なると」が余ってたんですねー。

こりゃラーメンにのせるしかない。のせたい!

小松菜、光ってますね。

あ、いま発売中の『栄養と料理』では減塩日記がラーメンの巻。

よかったら見てみてくださいませ。

 

 

秋晴れつづき。きょうも秋らしい陽光がさんさんと。

山に行きたくなるなあ。

 

付記

ショパンコンクール、結果が出ましたね。

今回はかなり見ました。その感想をちょっとメモ。

 

 

21歳のチョ・ソンジン君が見事、優勝!

素晴らしい構成力、そして気迫あふれる演奏で本選までを弾ききり、

いつも名前順でトップバッターだったにもかかわらず、

安定した見事な演奏でした。

 

すばらしかった。彼は韓国人として初の覇者に。

まさに大器。なのにおごった感じがなく初々しさが表情にあるのに好感です。

すっかり、ファンになりましたよ(1月の来日チケット、3次予選の段階で取ってしまいました)。

 

1次予選からもうそりゃたっぷりとyoutube配信を見続けたので、

結果発表のときにはこっちまでジーンとして、思わず涙が出ました。

「ザ・ファーストプライズ・ゴーズ・トゥ・ソンジンチョ!」

おめでとうソンジン! 当然の結果だあ!

おっさん深夜にボロ泣き。よがったねえ…。

 

そして結果が読み上げられるときの各コンテスタントの表情…。

舞台での落ち着きはどこへやら。10代の子たち(みなアジア人でした)、

ドレスやジャケットを脱いだ私服姿は

ほんとにもう単なる「修学旅行中の少年少女」といった雰囲気で、

あどけないったらない。

まだ16歳のイーケ・ヤンなどは、すぐそこのコンビニで

週刊少年マガジン」を立ち読みしていそうな風情。ニキビが目立ちます。

(発表を待つその姿は青いアディダスだったかのパーカー姿!)

そして彼は見事に5位入賞を果たしました。

がんばったねえ…えがったよお。(T_T)

 

日本の小林愛実さんは入賞ならずで残念だったけれど、

この体験をさらに大きな音楽家へのステップにされるはず。

ワルシャワはもとより、ヨーロッパでもファンを増やしたろうなと思います。

いい意味で若さのあるアグレッシブな演奏に、

今後どんなまろやかさや洗練が加わってくるか。楽しみです。

 

そして個人的にかなり贔屓になったのが、

第2位に輝いたカナダのシャルル・リシャール・アムラン。

(彼は入賞者では最年長の26歳だったかな、参加資格ギリギリ?)

本当に、素晴らしかった! 

第3次予選のときのピアノソナタ第3番が忘れられません。

www.youtube.com

 

2次予選までの彼は、うまいんだけれども派手さはなくて堅実なタイプの

音楽家…という感じでしたが、豹変。素敵に裏切ってくれました。

緊張感を保ちながら安定した技巧を披露、音の響かせ方がうつくしく、

緩急のつけかたがとてもよかった…音楽的なスリルとリリシズムを

交互に示してくれて、ワクワクしました。

そしてフィナーレの燃焼!

終わった瞬間には思わずPCの前でひとり拍手&ブラボー!

本選ではまるで「弾き振り」してるかのようなところもあり、大人の演奏でした。

www.youtube.com

第3楽章の入りかたなど得も言われぬ美感を漂わせて、これまた忘れられない。

ファンになったなー! 来日したら絶対に聴きに行こう。

 

 ソンジンとアムランはまったくもって違うタイプのピアニスト、

技巧と感情のバランスが両名とも絶妙なのですが、

その表現方法が根本から違うというか。

今後どんな音楽家になっていくのか……。

 

今回、 久々にクラシックピアノの楽しさを思い出しました。

(昔、習ってて、大学まではよく聴いていました)

ああ、音楽会に行きたいなあ。