白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

郷土の食、健康と食をテーマに書いています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『にっぽんのおにぎり』『にっぽんのおやつ』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)。2016年10月に『にっぽんのおかず』が発売になりました。3部作完結!

宮城県の高校で講演「地元らしさをつくる食とは」&有賀薫さんの豆乳スープ

f:id:hakuoatsushi:20170623220118j:plain

宮城県の新聞社様にお招きいただき、「高校生のための文化講演会」の講師をつとめてまいりました。

うかがったのは、岩沼市と亘理(わたり)町にある2つの高校。「地元らしさをつくる食とは」をテーマにしました。

地域ごとに食の独自性があり、日本各地で食文化はさまざまに変わること。

取材をしてきて知った、その地の「食の常識」のあれこれ。

たとえば「カツ丼」「コンニャク」「おにぎり」といった一般的な食べ物が、地域によっては通常のものと全然違ったりすること、その面白さ、多様さ。

味噌、しょうゆといった食文化の根底を成す調味料が、日本の地域ごとに味わいが違うこと…などを通じて、「所変われば食変わる」、食の価値観の多様なものであることを感じてもらえるよう、お話をしてきたつもりです。

しかし……思い出しても自分の講話の拙さに恥ずかしくなるばかり。ともかくも60分の間、清聴してくれた生徒さんたちに感謝です。

自分が何を調べていきたいのか、自分の仕事のどういう点に魅力を感じているのか、見つめなおす良い機会ともなりました。

主催の皆様、各高校の皆様にあらためてお礼申し上げます。

そして二日間、付きっきりでお世話してくださった編集のシザワさん、代理店のハマダさんに心より感謝いたします。ありがとうございました。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624073950j:plain

講演当日のお昼、亘理(わたり)でいただいたお弁当。

ツブ貝とホタテ貝、それぞれの混ぜごはんの詰め合わせで、あっぱれなうまさでした。磯の香りが染みているのはもちろん、ツブ貝の柔らかい煮具合、なんともお見事。

地元で人気の『海仙』という料理店のお弁当だそう。今度はぜひとも、お店にうかがってみます。

宮城県で有名な郷土料理「はらこめし」は亘理の名物。あれは秋鮭を使うんですね。今の時期はちょうどホタテとツブ貝の旬の端境。寒くなってくれば、カキ、北寄貝のだしを活かしたごはんが楽しめるそうです。うーん…全部食べたい(笑)。

二日間の滞在でしたが、いろんな郷土料理話を聞けました。

気仙沼ご出身の先生がいらして、あちらの郷土料理「あざら」の作り方を直にお聞きできたのは収穫でしたし、アテンドしてくださった新聞社のかた、まだ20代とのことでしたが七ヶ浜のご出身で、伝統的な宮城の郷土料理と身近に育たれた経験談は拝聴していてとても参考になりました。

こんな機会に恵まれたこと、本当にありがたかった。

感謝です。

 

メシ通新作

豆乳をもっと料理に使えないもんか?

ずっと考えてたんです。冬場は豆乳鍋って人気ですが、それ以外のシーズンでもっと手軽に楽しめないもんかなあ…と。

スープ作家の有賀薫さんに相談したところ、「これから暑くてコンロ使うのもおっくうですし、レンジで済んじゃうレシピでいきましょう」と名案をくださいましたよ。

めんつゆと豆乳と卵だけでつくる最初のレシピ、笑っちゃうぐらい簡単でおいしいのです。ぜひぜひ、のぞいてみてください。

 

 

 

ごくごく私的な、仙台スナップ2

f:id:hakuoatsushi:20170623145714j:plain

さあ、講演当日。

起きれば雨は降っておらず、ひと安心。5時台に目が覚めてしまいました。やっぱり緊張してるんですかね。

せっかくだし、昔住んでいたあたりを散歩しようかな。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623150502j:plain

仙台さくら野の突然の報には胸を痛めました。

早く、何か別の営業形態がスタートしてほしい…。

 

宮町へ

f:id:hakuoatsushi:20170623150628j:plain

私が通っていた小学校です。

変わらないなあ。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623150817j:plain

校庭にある桜の巨木。

ここまでちょっと贅沢をしてタクシーを利用。行き先を告げれば60代とおぼしき運転手さんが「あそこ、古い桜の木がありますね。春はきれいですよ」と言われた。

うれしかったな。

周辺の、思い出のある個人商店はみな無くなったけれど、学校と桜だけが変わらない。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623151524j:plain

いや、みんな無くなったわけではなかった。

この床屋さんは昔からある。「バンブー=竹」だなんて知らなかったあの頃。ここはブラスバンド部のコーキ先輩の家だった。みなさん、お元気だろうか。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623151700j:plain

小学生の頃、よく遊んだ公園。

何ひとつ変わっていないことがすごくうれしい。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623151751j:plain

プラタナスの木もそのままだ。

秋は大きな葉が降ってくるんだよな。

変わっていないこと、変わらないことのうれしさ。尊さ。 

 

しかしやっぱり、変わってしまったもの、無くなってしまったものは多かった。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623152221j:plain

がらんとした空き店舗。無くなってどのくらい経つのだろう。

先の公園からすぐのところにあるこの『サカエ』に、髪を切りに来ていた。小学3年生ぐらいの頃。おじさんとおばさん、多分ご夫婦の二人でやられていた。

切り終わると、ビックリマンチョコが1つもらえる。子ども客だけのサービス。それが楽しみで、毎月「髪、早く伸びないかな」と思っていた。のちにビックリマンチョコが大流行になってしまい、おじさんが「もう手に入らなくなっちゃったよ」と困ったように笑われたのを覚えている。

おふたりは元気だろうか。元気であってほしい。

がらんとした空き店舗の前から、しばらく動けなかった。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623152646j:plain

先の床屋さんから歩いて5ぐらい。

この奥の、左側に住んでいたんだ。

まだ道は舗装されていなかった。大きな大きな梅の木があったのに、切っちゃったんだなあ。梅雨前にはたくさん実がなって、熟して落ちるといい香りが漂ったものだった。ウドの木も生えていたのに、ミョウガも生えていたのに、すべて舗装されてしまった。

土地の持ち主でもないから、余計なお世話なんだが。

舗装された道々の下には、いろんな根っこが眠っているんだな。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623153215j:plain

『ホテル白萩』が健在でうれしい。

何度か、ここのレストランに母が連れてきてくれた。あの日はなんでまたぜいたくに外食なんかしたのだろう。生まれてはじめてビーフシチューなるものを食べたのはここ。

具の小さな玉ネギの名前が「ペコロス」というのが、なんともカッコよく思えた。

この向かいに住んでた同級生のツダさん、元気かな。利発な人だった。

 その家もすでになかった。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623154002j:plain

一番仲のよかったケンが住んでいた、某会社の社宅。

使用されておらず、クローズされていた。もったいないなあ…せめて転用できないものか。

ケン、高校時代に一度再会したっきりだな。元気でいろよ。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623212630j:plain

一番交流のあったご近所さん、ノジリさんちは跡形もなかった。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623212732j:plain

近所にあったスーパー、昔はエンドーチェーンという名前だった。

地名も昔は旅籠町(はたごちょう)だったような。そんなことをツイッターにあげたら、「かつては遊郭だったエリアだそうですよ」と教えてくださったかたが。知らなかったなあ。

24時間営業だし、せっかくなので入ってみた。鮮魚コーナーにホヤがない。あまり食べられなくなってきてるのかな…と店員さんにたずねれば「お昼前ぐらいには届くと思います」とのこと。

そうだよね、まだまだ早朝。品出しで忙しい時間に、すみません。

f:id:hakuoatsushi:20170623213340j:plain

空き段ボールの中に宮城らしさ。

  

f:id:hakuoatsushi:20170623153741j:plain

名物、ミロのヴィーナス風建造物。

右側の歩行者さんと比べてみてください。そう、デカいんですよこれ。バブル時代にいきなりできました。震災にも耐えたんだねえ、ヴィーナス。花京院というエリアにあります。台座のところには「The Goddess of Succes」と。成功の女神か。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623212209j:plain

帰りがけに見つけた、飲食店のメニュー。

そう、亘理(わたり)はイチゴが名物。地産地消が進んでいるのなら嬉しい。

歩き回って腹も減ったな…ホテルに戻って朝食としますか。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623212604j:plain

ビュッフェには東北がいっぱい。

味噌汁はもちろん、仙台味噌山形だし(ナスやミョウガなどの夏野菜を細かく刻んでだし醤油などで和えたもの)に山形のおみ漬け秋田の納豆三陸サンマの煮つけ、仙台油麩の玉子とじなど。お米は宮城産ひとめぼれ

おいしくて、食べ過ぎてしまった…。汁椀とごはんの位置が逆なのはお許しを。ちなみにこちらのホテルです→メトロポリタンホテル仙台  

 

f:id:hakuoatsushi:20170623214358j:plain

ひとくちずんだ餅もありました。笹かまもあり、名物は網羅、という感じ。「シソ巻き」もぜひ置いてほしいな…なんて思いつつ、そんなにおかずがあっても食べきれないか。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623220039j:plain

山形だしは納豆と混ぜてもうまいよ。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624032022j:plain

ホテルの窓より。

仙台駅のすぐ隣なんです。太陽が勢いよく照り出して、昨日の大雨が嘘のよう。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624032149j:plain

新聞社さんの車で、名取方面へ。

空は青く、田はみどりに。

長くなりました。仕事の報告は、明日別につけるとしますね。

 

駅前の居酒屋『勘助』

f:id:hakuoatsushi:20170624032423j:plain

今回の出張中、行ってみたかった『勘助』へ。

日本酒関係の仕事をしているNさんご推薦の店で、仙台駅から徒歩2分ぐらい。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624032715j:plain

宮城のはもちろん、東北の酒があれこれ飲めます。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624032828j:plain

石巻の美酒『墨廼江』(すみのえ)をやりつつ…

 

f:id:hakuoatsushi:20170624031956j:plain

ホヤの刺身をいただきました。

このホヤがなんとも香りよく、うまかった……! 6月に仙台に来てホヤを食べずには帰れません。ホヤ、年々好きになるなあ。

駅からホントすぐなので、日帰り出張のかた(で酒好きのかた)にこちらのお店、おすすめです。

 

f:id:hakuoatsushi:20170624033125j:plain

笑顔がなんとも素敵なお姉さんについでいただきました。また来ますね!

 

f:id:hakuoatsushi:20170624033322j:plain

郷心がついたわけではないのですが、今回来て「ああ、戻ってきたいなあ。住みたいな」と思いましたね。

暑さ本番前の、緑の仙台は本当にきれいなんですよ。広瀬川の風景、お見せしたかった。

そして自分が育ったあたりの個人商店の消滅っぷりを思うと、なんとかまた盛り立て直したい、その一助になりたい…とも強く思ったり。

クラフト系のショップやら、もっと区画的に集めて賃貸優遇制度なんてつくれないものか…などなど、考え込んでしまいました。

もっとそういう仕事に関われるように、がんばります。

 

 

ごくごく私的な、仙台スナップ

f:id:hakuoatsushi:20170623125833j:plain

仙台駅、新幹線のホームより。

地元新聞社のかたがお招きくださり、講演のお仕事でやってきました。

そのことはまた明日つけるとして、ちょっと写真メモを。仙台は、6歳から12歳までを過ごした思い出の地なのです。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623130505j:plain

駅を出てすぐ右側の風景。

パルコのあたり、昔は別ビルで、上に大きなウィスキーのネオン看板がありました。オン・ザ・ロックをかたどったネオンで、数秒経つとグラスの氷が1つ消え、また1つ消えするんですね。それを眺めるのが好きでした。

この日はけっこうな雨、ちょうど梅雨入りだったよう。

 

スーパーマーケット探訪

 さて、仙台駅の近くにはスーパーのイオンがあります。毎度ながら、旅に出たらスーパー観察。スーパーにおける「宮城らしさ」、いくつか発見できました。

 

  • この時期といえばやっぱりホヤ。鮮魚売り場にドーンとコーナーがあって、県産マボヤが山盛りに。1個98円なり。
  • やっぱりスジコが多く並べられてますね。こういうの見ると東北に来たな、と思います。
  • 松前漬が棚3段にわたって売られている。平常量のよう。こっちの日常的な消費、多そうだな。
  • 肉売り場、やっぱり牛タンが焼き肉用に売られてるもんですね。これは私がいた頃にはなかった文化。90年代から牛タン店は増えていきました。ちなみにほぼ外国牛。
  • 味噌売り場、ドーンと仙台味噌推しかと思いきや、2つのみ。構成比は関東と変わらない。あとでデパート2店まわったら、こちらは仙台味噌をちゃんと特産品として推してました。
  • 米売り場、ササニシキがあってうれしい(1メーカーのみ)。私はいわゆる団塊ジュニア世代で、子供のころ「宮城=ササニシキの産地」でした。いまでは「ひとめぼれ」が多くつくられており、ここの米売り場でもシェアトップ。泊まったホテルの朝食ごはんも「ひとめぼれ」でした。
  • この時期でも水耕栽培セリ、売っている。

私がいた頃からあるもの

暮らしていたのはもう30年前。

そりゃ、まちも変わります。だからこそ、変わらないものがあるのは嬉しい。これは、ある程度の年齢にならないと分からないことなんでしょうな。

まちづくりのできる人、そういう権限のある人は、「変わらないことの尊さ」を知っている人であってほしい。

今回歩いて見つけた、私がいた頃からあるものもの。一番町通りを中心に。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623131911j:plain

フォーラスの道向こうにある『かに本家』、ここはずっとある。入ったことはないのだけれど。隣が東映の映画館だったけど、今はディズニーショップです。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132156j:plain

一番町にある、『江陽写真室』わきのマリリン・モンロー

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132437j:plain

仙台で果物屋さんといえば『いたがき』です。昔は串ざしのパインとか売ってたような。雨が強くなってきて、ずいぶんと暗い写真ですがお許しを。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132546j:plain

焼肉の『バリバリ』。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132637j:plain

このスーパーも古い。昔はこのわきに『三銃士』というクレープ屋さんがあり、よく食べたもんです。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132725j:plain

この喫茶店もずっとあります。お店の人とちょっと話したら、40年ぐらいは営業されているそう。調べてみたら大きなグループなんですね。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623132929j:plain

三越脇のロッテリア

まだあるんだなあ…いやはや、小学1年生のときに母親に連れてきてもらって嬉しかったの覚えてます。三角形のピザサンドみたいなのがうまかったんだよな。

一番町通りは古いお店がそこそこ残っていますね。

ホッとします。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623133131j:plain

一番町通りの端にある『梅原鏡店』、昔の記憶のまま。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623133253j:plain

梅原鏡店を背にして、向こうに見えるのが仙台の市役所です。

このあと、三越地下をうろうろ。『魚河岸惣菜 辰』という店の焼き魚やら揚げ魚がえらいおいしそうで参りました。あれこれ買いたかったけれど、このあと新聞社のかたと会食なので、ジッとがまん。今度はここの弁当を帰りの車中用にしよう。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623133823j:plain

このお茶屋さんも昔のままだなあ。

あ、三越から藤崎のほうに歩いてきてますよ。これで分かる人は仙台通。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623133921j:plain

ずんだも時代と共に変わりますな。

ずんだ、すっかり全国的に有名になりました。一応説明しておくと、枝豆をすりつぶして砂糖で甘くしたものです。これ、ゆでてから身を出して、薄皮をむくのが面倒なんですよ。たっぷり作ってる人を見かけると、えらいなあ…と思います。もともとはお盆につくるもので、秋のお彼岸ごろまで食べられていたよう。

 

f:id:hakuoatsushi:20170623134040j:plain

顔ハメブーム、笹かまぼこも乗じておりました。

鐘崎は仙台で有名な笹かまぼこメーカーのうちの1つ。

ああ、青葉の仙台をお見せしたかったんですが、残念!

 

f:id:hakuoatsushi:20170623140121j:plain

夜にいただいたお食事のひとつ、白石温麺(しろいしうーめん)、宮城名物のひとつで短めの素麺といいますか。久々にいただきました。

主催のみなさま、ありがとうございました。

明日は講演、がんばります。

 

 

最近の食メモ。お茶漬け、かなしいうどん。

f:id:hakuoatsushi:20170618091259j:plain

最近、よくお茶漬けのことを考えています。

いろんな組み合わせがありますよねえ。とても豊かな1ジャンルだと思いつつ、あんまり最近食べないな、と。

さっそく実践、朝に梅茶漬け。

梅を叩いてゴマにおかか、海苔をぱらり。そしてお煎茶。

ほうじ茶もいいけれど、今は切らし中。いろんなお茶で試してみよう。

 

きょうは、最近の自炊メモです。 

 

f:id:hakuoatsushi:20170618091756j:plain

ある日のツレ弁。

そぼろは牛も鶏もおいしいけど、この日は豚にしました。ショウガきかせて、五香粉ちょっと入れて炒め煮にするとこれがおいしい。

そぼろ、まとめて作って小分けに冷凍しておくといいですね。インスタントラーメンなんかにのせたら豪華。野菜おかずも作りおきしておけば、朝は炒り玉子つくるだけ。

口直しはエノキとピーマンの炒めもの。ゴマ油に塩、醤油に酢をちょい。

 

f:id:hakuoatsushi:20170618092208j:plain

久々にきつねうどんを作りました。

お揚げさんのレシピは、『おとなの週末』で地域のレシピページを作っていたときに大阪のおばちゃんから習ったもの。落としブタして油揚げをことこと煮るの、妙に好きです。本当は青ネギがほしいところ。

 

f:id:hakuoatsushi:20170618092341j:plain

翌日は山菜と合わせて一杯。

この日は共謀罪が無茶なやり方で通されて、かなしかった。

かなしかったな。

 

f:id:hakuoatsushi:20170618092540j:plain

ベランダのプチトマトがたくさん熟してきました。

チーズと一緒にトーストして朝ごはん。

 ナスもそろそろ収穫できそうです。

 

 

 

野際陽子さん、逝く。

f:id:hakuoatsushi:20170615211409j:plain

野際陽子さん、急逝の報。

信じられない。

各社ニュースで報じているから、本当なんだよな…と思いつつ、ツイッターを眺めていた。81歳はまだまだ、早い。

 

UCカードの会報誌でインタビューさせていただいたのはいつだったろう。

調べてみたら9年前、2008年のことだった。上の写真はそのときのもの。

 

あの日は暑い夏の日で、スタジオに現れた野際さんはタイトなシャツというのか、カットソーというのか、とにかく薄着で体の線がわかるトップスだった。

スッと伸びたその背筋のよさが目に焼きついている。人生で猫背になった瞬間など一秒たりともないかのようだった。どうしても二の腕やわき腹には年齢が出るものだが、一切のたるみがない。それがいかにもエクササイズで鍛えています、お金をかけています…といった“無理感”がなくて、学生の背中のように自然なスリムさで、なんだか若い頃のジェーン・バーキンのような無性の魅力がその背中にはあった。

 

偉ぶらないかただった。
私など野際さんからしたら孫のような年齢のインタビュアー、彼女の代表作のひとつ『キイハンター』だって年代的に観られてないのだ。でも彼女は真摯に、大女優ぶること一切なく、あれやこれや胸襟を開いて話してくださった。

 

野際さんの経歴を聞いて驚かない人はいないと思う。

まず立教大学卒業後、NHKにアナウンサーとして入社(当時はあの伊勢湾台風の現地レポートなども体験されたそう)。その後に博報堂からヘッドハンティングされて退社するも、すぐにTBSからオファーを受け司会者としてデビュー。そして女優にもなり、間をぬってフランスのソルボンヌ大学へ留学…。

「シンデレラ何人分?」と言いたくなるほどの強運。当時のマスコミ、女性で社員募集というのも希少な時代だ。そして人間、運だけではダメなのはご承知のとおり。強運を活かし、次につなげるだけの努力はどれほどのものだったろうか。

 

書くほどに、あの日のことが思い出される。

ジェームス三木監督の映画『善人の条件』での野際さんが、私は好きだった。

たしか愛人役で、地方の料亭の女将さん役。

「最初、野際さんだってわかりませんでした。あまりに田舎の、ちょっとせわしない女将さんって感じで。きれいにつくらないで、すごいなあ…って」

 などとミーハーに尋ねる私に野際さんは笑って、

「もうどうやって汚そうかっていつも考えるぐらいでね。きれいにしたいとかそういうの、全然ないですよ」

 と答えてくれた。

女優さんで司会業も兼ねられる仕事のレンジの広さを称賛すれば、

「司会もできて女優もできて、ということなら森光子さんだっていらっしゃる。私なんてたいしたことないんです」

 と手を振られた。先輩の名前を出して謙遜するところにお人柄を感じた。

千葉真一さんとの離婚のことも率直に語ってくださった。仕事人としての生き方を重点的にまとめたかったので、私としてはさほどつっこんでお聞きすることもしなかったが、「共同生活」を営む上での男女差における苦労…というのは時代もあるだろうが、大変だったようだ。おつらかったようだ。

 そのあとは役者仕事のお話ばかり、“冬彦さん”の母親役の演技プラン話は聞いていて実に楽しかった。そのほかの仕事話をお聞きするうち、

「私ね、夫に不満を持って刺し殺すって役もやったことあるんですよ」

 と、野際さんは言われた。ちょうど千葉さんとの離婚前の頃とのこと。私は…ちょっといたずら心が湧いてしまい、

「スーッとなさいました?」

 と訊いてみた。野際さんは一瞬ビックリしたような顔をされたが、

「スーッとしたって…あなたねえ」

 眉をしかめつつ、笑ってくださった。

 

インタビューが終わり、さよならの時間になった。

「お仕事本当にお忙しいでしょうが、どうぞお体お気をつけてください」

みたいなことを私が言ったんだと思う。

「今の仕事が終わったらね、久しぶりに休暇でフランスに行くの。ブルターニュ地方。楽しみなんですよ」

 なんて、教えてくれた。

「じゃあ、ムール貝とワインが楽しみですね」と返せば、「ええ、あとクレープもね!」と言って微笑んだ野際さんの顔。花が咲いたようなあの瞬間が忘れられない。

 

心より、ご冥福をお祈りします。

もし野際さんに興味をもたれたかたは、自伝の『脱いでみようか』という本がとても面白いので、ぜひ探して読んでみてください。

あらためて、合掌。あんな素敵なかたと一度でもお会いできてよかった。

 さようなら、野際陽子さん。

 

2017年6月15日 白央篤司

 

続きを読む

トウモロコシと新ショウガの炊き込み、赤ジソジュースなど。

f:id:hakuoatsushi:20170614170518j:plain

ベランダのプチトマト、初収穫です。

 

f:id:hakuoatsushi:20170614170609j:plain

茎の立派なうるい、なんかもったいなくて水にさしていたら葉が伸びてきました。しばらく様子を見てみます。

 

f:id:hakuoatsushi:20170614170743j:plain

トウモロコシ、どんどん安くなってますな。

新ショウガといっしょに炊き込みました。フタを開ければ、なんともいい香り。

 

f:id:hakuoatsushi:20170614170845j:plain

ツレ弁に入れました。さやえんどうのゴマ和え、ズッキーニ焼いたの、メインは楽して、イシイのハンバーグ(けっこう好き)。初収穫のプチトマトも。

 

f:id:hakuoatsushi:20170614171014j:plain

エノキと油揚げ、ミョウガの味噌汁にハマっています。

カツオと昆布のだしでエノキと油揚げを煮て、火を止めて信州味噌溶いて最後に刻んだミョウガのせます。ホントおいしいのでおすすめ。 

 

f:id:hakuoatsushi:20170614171412j:plain

この時期の楽しみ、赤ジソジュースも仕込みました。

近所のスーパーで赤ジソひと束、300円ぐらいだったかな。

葉っぱをもいで、大鍋にお湯わかして、葉っぱを入れて煮るとドンドン色素が出てきます。色素が出尽くすと紫の葉が緑になるんですよ。

その葉をとりのぞいて、一度濾すか、網目の細かいざるなどでカスを取り除き、アクをとりつつ砂糖とレモン汁を加えて完成。

水2リットルで作り始めて砂糖150g、甘さはかなり控えめにしました。そのぶん早く飲み切らないとな。

やっぱり香りがいいなあ…。

 

なんてことをしつつ、今週はひたすらに原稿、仕込み、資料作りです。

来週は東北へ。

 

 

 

ほやほや学会の田山圭子さんにお話をうかがってきました&一合瓶専門店

f:id:hakuoatsushi:20170609174839j:plain

みなさんはホヤって食べたことありますか?

海のいきものの、あのホヤです。

仙台育ちの私にとっては、小さい頃から身近な存在。魚屋さんでフツーに売られてるんです。軒先に水の張られたトロ箱があって、ホヤがいっぱいに入ってるんですよ。ピューッと時たま潮を吹くのが面白くて、よく見ていたなあ。

それはさておき、ほやほや学会という、宮城県女川町のホヤを支援する団体があるんです。

f:id:hakuoatsushi:20170609175208j:plain

その代表が、田山圭子さん。

毎度おなじみのメシ通で取材させていただいたのです。

ホヤのおいしさを広く伝えて、調理活用の可能性をもっと拡げたい…という田山さんの熱くてひたむきな想い、すばらしかったです。

彼女は大の日本酒好き。「ホヤってなんていいつまみだろう!」と思ったのが、この活動をはじめる原点にあるそう。うーん…酒好きとしてはシンパシー(笑)。

さらには

ホヤっていうと酢の物ばかりになってしまう。それでは行く末は広がらない。もっといろんな食べ方のできるものなんです。

という言葉には、目からウロコが落ちる思い。

私もホヤといえばまずは酢の物、鮮度がよければ刺身、あるいは「ばくらい」という塩辛ぐらいでしか食べてきませんでした。そしてホヤをそれ以外で使おうという発想すらなかったんですね。

田山さんから、多くを教えられました。

ぜひぜひ、読んでみてほしいです。

www.hotpepper.jp

 

あと、蒲田にある日本酒一合瓶の専門店も取材してきましたよ。

こちらもぜひ、のぞいてみてくださいな。

www.hotpepper.jp

 

f:id:hakuoatsushi:20170609175954j:plain

駒込で出合ったイジュ、という花。

沖縄の植物だそうです。

 

f:id:hakuoatsushi:20170609180047j:plain

背の高い木にいっぱいに咲いていました。

きれいだったなあ。