先日、取材で石川県に行ってきました。
早めに行って金沢で降り、和菓子店の『𠮷はし』に寄ってきましたよ。
入り口にはホテイアオイが飾られ、ちょうど花が。
お菓子は前日までの要予約、
お電話すれば、ちょうど栗きんとんが始まったばかりというタイミングでした。もちろん「お願いします!」と即答で。
ひと粒の美栗をそのまま味わっているようなシンプルさと、幾粒もの良栗の結集という感じの多層感がきれいに溶けあって、ひとつのお菓子になっている……。
素晴らしいものですね。
などと感激しながら、近くの公園でいただいたのでした(笑)。
こちらのお店、古典演劇の評論家で茶人の村上湛(たたう)さんがTwitterで賞美されていて、とても気になったのです。
村上先生に感謝。
その他のお菓子もきれいで、引き込まれる味わいで。
古都の秋風を感じつつのお菓子、堪能しました。いい時間だった。
さてここでもう一度、先の写真を。
のれんの左わきに何かがぶら下がっているの、分かります? 近づいてみれば、トウモロコシでした。お店の方に訪ねると「近くにある観音院さんの、四万六千日のですよ」とのこと。いわゆる門守、というんでしょうかね。
「トウモロコシの毛の豊かな感じが“もうけ”に繋がる……なんて言いますけどもね」と、笑顔で教えてくださった店員さん、ありがとうございました。
ご商売の縁起物なんでしょうね、各地のいろいろな信心の姿。
金沢の言葉というのも、独特のアクセントがあるんですな。古いご商売の方々だから顕著なのもあるでしょうが、柔らかくて、西の言葉ともちょっと違って。もちろんうまく聞き取れるわけもないのだけれど、そこを感じられたのもよかった。
金沢、また伺いたいです。今回は20年ぶりぐらいの再訪でした。先の戦争で空襲が無かった数少ない国内の地。