白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

カブのスープ、「ゆく年くる年の食」、宝田明さんの本。

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昨日きょうと一気に寒さ、きつくなりましたねえ。朝に暖房を入れても全然あたたまらず、「ならば中から」とスープを欲しました。

カブとショウガのチキンスープ。

  1. 冷凍してた鶏ささみを2本解凍して、しっかり浸かるぐらいに水を入れてしばし煮る。
  2. カブ(小ぶりなもの、3個)は皮をむいてひと口大に切り、茎と葉は細かく切る。
  3. カブを入れて酒、みりん、塩少々で煮て、醤油ちょいで香りづけ。茎と葉を入れて、水溶き片栗粉でとろみをつけ、最後におろしショウガをたっぷりと。

こんな手順で作りました。にゅうめんとかにしてもよさそう。

 

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発売中の『栄養と料理』1月号、今年も年末年始号に呼んでいただけました。ありがたや。

 

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ゆく年くる年の食卓」と題して、全国の皆さんに教えていただいた年越しの食、三が日の食のことを書いております。持ち込んだ企画が通ってなんとも幸運でした。

イラストは竹永絵里さん。やさしいタッチで、本企画にピッタリと自負しております。竹永さん、お忙しい中引き受けてくださって、ありがとうございました。

 

ぜひぜひ、お手に取ってみてください。減塩おせちの特集はかなり勉強になりましたよ。

 

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ようやく読みました、今年の5月に発売になった『銀幕に愛をこめて ぼくはゴジラの同期生』のむみちさん(@conomumichi )構成・インタビューによる宝田明さんの自伝です。

しかしまあ、なんと丁寧に作られた本だろうか。その濃密さにまず驚きました。

宝田さんは満州時代のハルピン育ち。戦中戦後の壮絶な体験はもう……読んでいて言葉になりません。ソ連軍の侵攻と暴力凌辱の数々、日本引き揚げまでの艱難辛苦、日本で暮らしを再建するまでの多難。

あのソフトで都会的な風貌の陰に、こんな経験の日々があっただなんてなあ。。。

 

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いやもちろん、映画黄金時代の楽しいお話もたっぷりとあるんです。当時のスター、そしてスタッフ、制作の大物たちの素顔が垣間見れるのがなんともうれしい。

筑摩書房刊、2000円(税別)。

 

私の日本舞踊の先生は東宝ニューフェイスでもあり、宝田さんとは同期だったのだそうで、そのころのお話もよくしてくださいました。なのでちょっと宝田さんには(勝手に)親近感があるのです。

いつまでもどうか、お元気でいてください。

 

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うちのグジュさん、寒さにめげず元気です。

 

野毛に行ったりもしてるんですが、そのへんのことはインスタにあげています。よかったら白央で検索してみてください。

よろしくお願いします。