白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

旅の三日目、まずは徳島編

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 旅の三日目、高知駅から徳島に向かいました。『南風』に乗って阿波池田駅で乗り換え、徳島駅へ。途中で稲穂がまっすぐに伸びていたのを見たときはうれしかったなあ。

昨日の台風にも負けず、たくましいことだ。

風に強くなるよう品種改良を重ねてきた人たちの労苦を思います。

 

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『南風』号。

 

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車窓より。ここはもう徳島県大歩危(おおぼけ)という地名がいいでしょう。隣は小歩危(こぼけ)。 

 

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 山深い、谷と川の世界。このあたりには平家落人伝説があるんですね……って、伝説ではなく実際に安徳帝のご典医だった人が逃れてきて、祖谷地方で永らえたのだそう。平家屋敷民俗資料館、今度行ってみたい。

 

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阿波池田駅。こちらで『剣山』に乗り換えて、

 

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徳島駅に到着。高知駅から 2時間40分ぐらいでした。

 

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 駅を出てすぐの光景。私のとなりには3名の外国人観光客がどこへ行こうか迷っているよう。白人の男性と女性ふたり、ご家族っぽかったな。

 

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 ポストの上には阿波踊り

 

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高知は龍馬、徳島駅周辺では阿波踊りモチーフがたくさん。

 

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 お昼過ぎのとある商店街。道行く人に聞けば、ここも阿波踊りのときは一行が通るのだそう。正直、閑散としていたこの通りが踊る人でみち溢れるというのは、地元のかたにとって嬉しい瞬間なのだろうな……と想像しました。

  

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とあるビルの上にはデビルマンがいましたよ。さて、徳島的なるもの探し。

 

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まず訪ねたのは駅前そごうの食品館。こちらで気づいたものものをメモ。

  • 海鮮売り場、まずトップに天然マダイの魅力的なサクがずらりと
  • そして酢〆用のボウゼがたくさん。この日は1匹300円ちょいぐらい。いわゆるイボダイ、この時期の徳島を代表する魚のひとつ。県のプライドフィッシュでもあります
  • 寿司コーナーにはボウゼ寿司も。姿・切り身の2バージョン
  • ハモも売り面積広い
  • 県産サザエがきれいでうまそう
  • マナガツオの炙り焼きが売られていた
  • つぶの大きな県産干しエビ、日常の一品のよう
  • キズ在り徳用スダチ売り場の存在感大
  • フィッシュカツは2メーカーを確認

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続いてこちらのスーパーへ。

 

f:id:hakuoatsushi:20180908071506j:plain店外のフロントにはドーンと特産のスダチがずらり。やっぱり安いなあ。

こっちの人はなんにでもスダチ、かけるんです

 という声の多いこと。この値段なら思いきりよく使えるなあ。さて、店内へ。

  • やはりボウゼ、多く並んでいます
  • 太刀魚のを細く切ったお刺身パックが。こちらでいうアジのたたき的な。
  • マグロの子どものこと「ヨコ」と呼ぶよう
  • 金時豆の煮たののパックあり
  • 金時豆入りのちらし寿司パックあり。大・小とあって人気を感じる
  • お赤飯パックが充実

お惣菜充実のスーパーでした。仕事帰りにどのくらい在庫残っているか分からないけど、もしそこそこあれば自炊苦手でも暮らしやすそうな。

 

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近くには徳島名物のひとつ、和三盆糖のお店も。

 

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こちらも徳島の特産品。色つや、良くてほれぼれする。

 

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さてお腹がすきました、うろうろしていて気になったこちらのお店へ。

 

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「そば米汁と生そばのセット」に引き寄せられました。やっぱりスダチがついてきますね。

そば米汁については以前、メシ通で記事を作りました。よかったらご覧ください。

www.hotpepper.jp

 

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この店の味つけは醤油が先頭にくるもので、「もともと祖谷の味はかようであったか」と思わせるような朴実なものでした。

店内の雰囲気も素敵でね、頭をきれいに束髪っぽくまとめた年輩の女のひとがひとり、居ずまい正しくおそばをすすられていましたよ。もと花街のひとなんじゃないかな。

 

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暑かったからね、1本だけ。ペンネサラダがつまみに付いてきました。

 

ごちそうさまです。

 

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山が見える繁華街、ってのはいいものですな。

 

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つい撮ってしまいました。うきうき、なぜこの字を当てた。

 

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鱧(ハモ)の字が多く並びますね。

 

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こちらのお店は阿波ポークを使っている。シメのメニューにはそば米汁が見えますね。徳島駅地下の若い人が集まりそうなバルにもそば米汁がメニューに見られました。

 

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さて、今度はこちらのスーパーへ。

やはり入り口そばにドンとスダチが並ぶ8月が出荷最盛期のショウガ、新ショウガがまだ並んでいました。高知のイメージが強いけど、徳島も特産です。

  • フィッシュカツ2枚で178円
  • 徳島ラーメンの生麺パック、ありますねえ
  • ボウゼ、こちらはグッと安くて1尾130円~200円
  • 阿波自然鶏、各部位の販売スペース広い!
  • 鳴門金時の大学芋が惣菜コーナーに
  • 徳島定番・大野海苔ほか味つけ海苔、やっぱり好きですねえ。面積広し
  • そば米、国内産は150gで500円、外国産は約4分の1
  • 金時豆入りチラシ寿司、こちらでも惣菜販売
  • 阿波番茶が売られている

地場ものもふんだんに置いてあるいいスーパーだったなあ。さて、市街地でもう少しメニュー探索。

 

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こちらの店はフィッシュカツ、阿波尾鶏を提供していますね。

 

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こちらのお店はボウゼの昆布〆を出されている。沖ボラの塩焼き、食べてみたかったな。

 

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ハモ湯引きとタコぶつが一緒に並ぶ。西ならでは。

 

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そうそう、散策中に見つけたこの鳥羽商店、うつわのお店でしたが、静かないいお店でした。

 

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旅の記念に箸置きを購入。おかみさん、静かで品のあるかただったな。言葉づかいがきれいだった。

 

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そごうに戻って、移動用のお弁当にボウゼ寿司を購入。これで780円だったか。

身が厚かったですよー、1パックでけっこうなタンパク摂れそう。味は淡白なんだけど食べ飽きない、上品なうま味。しっかり酢〆されてるのにパサつきませんねえ。これをいただくのは今回の旅の目的のひとつでした。寿司飯も昆布が効いていたなあ。

あ、姿ずしが昔ながらの形ですが、今回は食べやすいほうをチョイス。

 

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発射してからの自然光で撮り直し。きれいに輝いているのもお見せしたく。

 

 このあと岡山に向かうのですが、今回はいったんここまで。

 

 

 

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