白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

ヨシダさんの花から思った「おもてなし・もてなし」ということ

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知人のお宅の、おでんパーティに呼んでいただきました。

すごい充実おでん!

 

そして……

 

 

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もう1つおでん鍋がある!!

こんなお宅があるのですねえ。

いやはや、すごいな。(;^ω^)

 

ヨシダさん、お招きありがとうございました。

 

 

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華道家さんのお宅だったのですが、

ところどころに花がさりげなく活けられていました。

 

 

目に入るか入らないか、みたいなところにも。

 

 

 なんかすごく、もてなされてる気持ちになった。

 

 

 

もてなしって、こういうことだよなあ、と思ったり。

 

うん。

 

 

最近、各種の飲食店で感じるのですが、

おもてなし」ってものが、とっても押しつけがましいものに変容しているような。

「おもてなし」というのが意味するところと、「もてなし」ってもう違うものですね。

 

 もてなしって、「分からせるものじゃない」と私は思うんです。

 

「どなたにでも絶対満足していただけるよう全身全霊でスタッフ一同のぞんでます!」

 みたいな精神ってのが、「おもてなし」なのかなあ…?

 

 

いたれり・尽くせりってのも、そりゃ気持ちのいいものですが、

やり過ぎな店が、増えているように思う。

 

過剰の面白さってのも確かにあるんですけどね、それは確信犯が出来ることで。

その加減が分からなくて、「分からないからこそ全力でお客様のためになると思ったことはすべてすぐにやらさせていただきます!」みたいなお店、少なくないのですよ。

そして店頭やらトイレやら客が必ず目にするところに

 

 

「まごころ込めて、準備中」

「ありがとうが言いたくて」

「日頃のお礼にドリンク10%オフ!」

「感謝の気持ちしか、ありません」

 

 

 

 

「ほっといてくれええ!」

って言いたくなるときもあったり。

 

サービスと善意って違うでしょう。

なんかそういうお店って、善意感が強い。

 

そんなふうに善意的に来られると拒絶するこっちが悪い人っぽくなる。

 

 

結果、つかれる。

 

 

 

そしてこーいうサービスがどうにもメインストリームになって、

あたかも日本名物みたいに語られる傾向もあるように思えて、

それがなんとも私には、痒いのです。

 

 

 

などと、とりとめもなく。

 

 

ヨシダさんの「ただ、置いた」的な花の飾り方に、

なんかこの日、妙にホッとしたのでした。

 

 

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ヨシダさん、いつも片付けもせず、すみません。

この日も酔っぱらいで、失礼いたしました。