白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

あれこれ、もろもろ。そしてナタリー・コール、追悼。

 

 

ただいま、日曜のお昼です。

 

寒いッ!

 

 

この時点で「東京23区も明日は積雪の可能性」と伝えていますが、さてどうなるか。

 

 

 

 

都内は降られると交通が乱れに乱れるからなあ。すっ転ぶ人も多いし。

おおごとになりませんように。

 

 

さて、きょうは自炊。

 

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天ぷらを揚げてました。

 

「油を買ってからもう随分経つなあ…」と思ったのがきっかけ。

「1か月以内で使い切り」これが理想のようですね。本当は早ければ早いほどいいんだろうけれど、なかなかそうもいきません。

サラダ油とゴマ油、ドーンと使い切りです。

 

 

 

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ということで、お昼はかき揚げそば。いただきまーす。

 

玉ネギとニンジンのかき揚げ、甘くておいしい。

揚げるってすばらしいね。食後はホット黒ウーロン茶を。

 

 

 

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日本橋三越の地下をウロウロしていたら、青果売り場に秋田が誇る三関のセリが!

1束400円だったので即あきらめましたが、なんと見切り品コーナーに!!

それも1束108円!!!

 

 

 

(´;ω;`)ウゥゥ

うれしかった………。

 

冷凍してある鶏肉と油揚げでセリ鍋にしよう。そうだそうだ、そうしよう。そうしてハクオーはいつまでもしあわせに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし……。

 

いい加減、原稿とりかからないと。

 

 

 

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最近、おそばばっかり食べてるんですよねえ。

 

胃が疲れてるのもあるんですが、どうにも副菜を作るのが億劫になっています。いかんなあ。写真は、きつねそば。年々、油揚げ、厚揚げ、コンニャクが大好きになってきます。大豆加工品ムックつくりたい。

 

さて、唐突ですが。

 

 

ナタリー・コール逝く。

書こう書こうと思いつつ、時は過ぎ。

昨年の大晦日に亡くなった、歌手のナタリー・コール

享年65。早いなあ…いろいろと患っていたのですね。知らなかった。

 

彼女が昔に出した2枚のアルバムが好きで、よーーーーく聞いてました。

1989年に出した『Good to Be Back』でファンになったんです。

 

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当時、私は14歳。

アメリカへのあこがれもピークの頃で、『ベストヒットUSA』でクリップを見てハマった…のかな。ちょっとさすがに記憶もおぼろげ。でも、この『Miss you like crazy』という曲で強烈に「いい! 好きだ!!」と思ったことは忘れられません。多分、メロディを耳にしたことあるかたも多いのでは。

 

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英語を覚えたくて覚えたくて仕方なかったころで、歌詞カードぼろぼろになるほど聞いてました。余談ですが、あの歌詞カードをつけるってのは日本独特の習慣なんだそうですね。すごくいいサービスだと思う。

 

小林克也さんが『ベストヒットUSA』で、「ナタリーは一度成功したものの、かなりのスランプに陥ってどん底を経験した人です。そこからの復活を経て、このアルバムのタイトル“good to be back”(戻ってこられてよかったわ)という気持ちになったのではないでしょうか」的なことを言われたんですよ。

「へええ…そういうふうに表現するのか」って妙に感心したというか。

 

教科書は教科書で大事だけれど、日常的なことばのやりとりって、やっぱり分からないですよね。リアルな英語にはじめて触れたような気がして、心に強く残っています。

 

忘れないなあ、こういうことって。

 

この「Starting over again」という曲も好きだった。いいバラードです。

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それからあの大ヒット曲、「アンフォゲッタブル」を収録したアルバムが1991年にリリース。まだ私、16歳か。もっと後だと思っていたけれど。

 

 

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ナタリーがジャズのスタンダード・ナンバーと、父であるナット・キング・コールのヒットチューンに取り組んだアルバムで、とにかく編曲が洒落ていました。

 

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中でも好きだったのが、この「ザット・サンディ、ザット・サマー」という曲。

なんとも切ない情趣があって、さわやかな曲調で。

「daffodil」(花のスイセンのこと)なんて単語、この曲と出合わなかったら今でも知らなかったろうなあ。

 

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アップテンポの曲もすごくいい。スタンダートナンバーの『アヴァロン』。

 

 

しかし、これ以降のアルバムはあまり好きになれず、自然と聞かなくなっていくんですが(私の興味も海外から日本のドメスティックに移行して、以降ドンドン歌舞伎や日本古来の歌舞音曲に向いていってしまいました)、やっぱり…10代前半に好きだった歌手が亡くなるってのは、独特のさびしさ。

 

ナタリーに心をこめて、合掌。

ありがとうございました。

あなたは私の語彙を少なからず増やしてくれたひとりです。どうか、安らかに。