白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

このところの自炊ともろもろのメモ(4/25~5/6)

 

山菜その1

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続きます、「自粛」生活。

ツレの在宅勤務も延長されたままに、四月も下旬で大型連休に入りました。といっても、出かけるのは日用品の買い物のみ。そんなところへ届いたのが、青森に暮らす父からの宅急便です。

 

どっさりの山菜。北国の春だ、ありがたい……。

 

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揚げに揚げました。

 

 

日頃、家では揚げものしないと決めてる私ですが、量が多いものを一気に料理しちゃうときはやっぱり揚げもの便利ですね。鮮度のいいうちに食べちゃいたいしな。久々でちょっと緊張しつつも、天ぷら粉の優秀さに助けられてなんとかまあ、揚がりました。

 

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翌日の楽しみ、山菜そば。

余った天ぷらを4~5分オーブントースターであっためて、あく抜きしておいたワラビ、ゆでておいたコゴミと一緒に。

 

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天ぷらはタラの芽、コゴミです。

下にシドケのゆでたの、刻んだワラビもたっぷりと。香りと味の濃い山菜を久しぶりにいただけて、嬉しかった。親に感謝です。

 

何かお礼に返そうかと考えていたら、ツイッターに流れてきたのが「親が宅急便を受け取るのも怖がっている」という誰かのRT。感染を恐れてのことなんでしょうが、気持ちはまあ………分からないでもない。

 神経が滅入っちゃってる人も増えているし、「もう、いいんじゃないの……?」といった感じの人も見受けられます。どちらも、心情は分かる…………。

 

 

牛のたたき

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牛モモ肉がまあ安くなってて、思わず手に取りました。

 肉の赤、やっぱりいいもんですな。ルックスから活力を与えてくれる。

 

 

久々に牛のたたきを。

塩コショウして20分ちょいおき、フライパンに軽く油をひいて、全面を1~2分焼く。アルミホイルで包んでバットなどにおいて、25分ぐらい寝かせたらできあがり。

 おろしポン酢か、ワサビ醤油で。

 

 

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ベランダでは姫ウツギが盛りを迎えてます。

 楚々としてるんだけど実に華やかで、毎年咲くのが楽しみなんですよ。

 

うちの猫記録

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 グジュさん、元気です。

 

 

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お、こんな表情を撮れるのはめずらしいな。うれしい。

 

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たま子さんはちょっと貫禄がついてきました。

5月末でうちに来て丸1年です。野良からよくなついてくれました、ありがとうよ。

 

夜つまみ記録
 

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ある夜のつまみ。

アスパラ、ズッキーニ、黄パプリカのガーリックソテー。ニンニク、塩コショウ、酒、ほんのちょい香りづけでナンプラーを最後に。

  

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ある夜のつまみ、その2。

 どうにもハーブが食べたくなり、ディルとバジルをたっぷり入れたサラダを。しまむきしたキュウリ、トマト、モッツアレラをオリーブオイルと塩、ホワイトバルサミコ

 だんだんと夏舌になっている。実際、連休中に夏日もありましたな。「今年初・冷やし中華」「今年初・アイスカフェオレ」なんてつぶやきをちらほら見かけました。

 

 

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 ある夜のつまみ、その3。

ピーマンと厚揚げ、大豆のあまから味噌炒め。豆を使った料理が一品あると長い時間かけて食べられますね、ゆっくりつまむのにいい。

軽く油ひいて、厚揚げを最初に入れて焼きつけ、ピーマン入れて少々炒めたところに、酒・みりんで溶いておいた味噌、そして豆を入れて水分飛ばします。赤だしなんかでやってもおいしい。

 

テイクアウトやレトルトも 

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近所のタイ料理やさんからテイクアウト。

私は作ること好きですけど、どうにもやりたくないときは勿論あります。作らない日、買ってくる日を決めてリズムつけるの大事だな、と今回再確認。

 

ライトなビールがおいしい季節だ。

 

 

ワイン&フードジャーナリスト、鹿取みゆきさんたちが始められた、「Save Restaurants!」というアクション。テイクアウトを始められたお店をマップにしてまとめてくださっています。お近くのお店、ご興味あればぜひ検索してみてください。

 

また、誰でも自由に情報提供できるんですよ。

応援したいお店があれば、どんどん登録協力していただけないでしょうか。テイクアウトでせめても好きな飲食店さん、応援していきたい。

 

 

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 ある日はレトルトカレーに温泉玉子トッピング。

作らない時間が、また作ろうという気持ちを育む。最近とみにそう思います。

 

【宣伝】

 

 新刊も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

山菜その2、京都「Gg's」さんの野菜 

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花付き山椒の鍋。

 

京都で農家さんをまわって野菜を仕入れている「Gg's」の角谷香織さんに、また取り寄せをお願いしました。

 

一度食べてみたかった花山椒、念願成就。

山椒の花と若葉を一緒にいただく。香りの鮮やかさはもちろん、旬を取り込む感じがたまらないものでした。体幹に響く味わいでしたねえ。

昆布と鰹節で濃いめにだしをひき、酒、みりん、塩、濃口と薄口の醤油で。豚肩ロースしゃぶしゃぶ用肉と、京水菜と一緒に。

 

 

ggs-kyoto.com

※入荷はそのときの状況によります

 

 

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角谷さんは毎回いろいろなことを教えてくれます。

「ワラビは椿の葉と一緒に熱湯に入れて火をとめ、一日おくとアクが取れますよ」

 

知らなかったなあ………。

ありがとうございます。

 

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冒頭の山菜そばに入れてたのは、こちらのワラビ。ひと椀で京都と青森の山の息吹が同居でした。

 

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コシアブラ、ごま油で炒めてたまごでとじてもおいしい」と角谷さん。早速やってみました。うん、いいもんですね! なんとなく手が動いて巻いちゃったけど、今度はもっとぐずぐずの炒りたまごっぽくしてみよう。塩気もやさしくのほうがいいですね。塩しないで後がけにしてもいいかもだ。

 

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ウートピさんでコラムを書きました 

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さて、連休も終わり。

といってもフリーランス、原稿はちょこちょこ書いていました。きょうも1本仕上げて送らなければ。

 

wotopi.jp

 

ウートピさんの「最近、どうですか?」という企画に寄稿しています。幅広いジャンルで活躍されるライターの西森路代さんにお声がけいただきました。

 

先の見えない大変な日々が続いています。会社にも行かず、友だちにも会えず、うちの中にいると、つい”ひとり”になってしまった気がして、寂しい気持ちになることも。そこで、ウートピは「1往復エッセイ」を始めます。気になるあの人へ「最近、どうですか?」とたずね、「こちらはこんな感じです」と回答する。そんなささやかな現状報告と、優しくて力強いメッセージをお届けします。

 

といったテーマの企画。

西森さんに選んでもらえて、光栄だったな。「こんなご時世、気持ちが落ち着く家での過ごし方は?」という質問にお答えしています。

よかったら読んでみてください。

 

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 連休の間、2回ほど倦怠感や微熱があって「もしかして……」と胸がさわぎましたが、悪化もせずで結果オーライ。

 

なんとか、やり過ごし、乗り切っていきたいものですな。

ストレスが爆発して隣人へ凶行におよんだニュースが朝から何件も。そして緊急事態期間も延長へ。予想されたこととはいえ、補償がより進むことを願い、そして実際に声を届けられるようにしていかなければ。