白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

このところの自炊メモ。

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 父が送ってくれた、さくらんぼ。

 青森県産の佐藤錦、小粒ではあるが甘みが深い……おいしいなあ。華やかな赤色なのにさくらんぼってちょっとひそやかで、控えめな感じがする。そこがいい。漢字で桜桃(おうとう)、と書くのもいいですな。太宰治の命日は桜桃忌とも。

 気がつけば七月、梅雨空がつづくこのところの自炊メモをつけておきます。 

 

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  今季初のトウモロコシごはん。

 うちは少々のショウガと一緒に炊きます。甘い香りが立ち昇って、火にかけてる間は台所がちょっと楽しくなる。夏のものというイメージだけれど、季語としては秋なんですね。

 唐黍(とうきび)や街道をゆくとほりあめ 岡健五

 

 母の実家は農家で、夏休みに遊びに行くとゆでたトウモロコシが毎度のおやつでした。あれはもぎたてだったんだから、贅沢なことだった。スイカもたらふく食べられたなあ。みそ汁の具は決まってユウガオ。川で泳いで、カジカを獲って。その川も今は護岸工事がなされて、泳げません。 

 

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  先日、坂田阿希子先生の教室で習ってきたベトナムなますと、蒸しナスのサラダを早速復習。週末に友人を招いてアジア料理会を開きました。

 

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 有頭エビとワタリガニ、鶏ささみをダシにしてトムヤムスープを作りましたよ。辛みはあえて付けずにレモングラス、カー(タイのショウガ的なもの)、コブミカンの葉、パクチーの根、ナンプラーにライム汁でハーブスープ的に。

 箸休め的に飲んでもらいました。

 

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  ダシに使ったエビとささみ、ニンニクと唐辛子、ナンプラーでヤム(和えもの)にしてさらに一品に。

 

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  熟れたソルダムが安くなっていたので購入、オリーブオイルと赤ワインビネガー、黒コショウで軽くマリネして、チビモッツアレラとサラダにしました。

 

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  シメにガパオライス。たっぷりとガパオ葉を使って、濃厚に香るガパオを食べてほしかったんです。今回はズッキーニ、ナス、合い挽き肉でのガパオ。ガパオはタイハーブの一種で、イカなんかと炒めてもおいしい。

 

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  梅の蜜煮、ワタナベマキさんのレシピでやってみました。仕込んで三日後ぐらいからが食べごろとのこと、楽しみです。ちなみに宮城県産の梅。

 もう梅も終わりですな。今季は酢漬け、シロップと私にしては梅仕事いろいろとやりました。梅雨もそろそろ開けてくれても……なんて思いますが、あと1週間ちょいは曇天が続くようですね。吉原じゃあるまいし居残りは勘弁してほしい。

 

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  仲睦まじいうちの猫、ふたりの世界ができつつあります。引き取り当初は先猫が心を閉ざしちゃって大変でしたが、すべてはもうなんだか遠い記憶に。