白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

浅草『十味 小野屋』で昼酒を

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 仕事がひと区切り。

よっしゃ、昼酒でも楽しむか……なんて気になり、同じくフリーランスの友人が住む浅草へ。あちらもちょうど校了したばっかりとのこと。

さあ、金曜から昼酒しよう。

 

どこに行こうかとウロウロしていたら、浅草公会堂近くのこちらが気になりました。

「あ、小野屋さん昼からやってるか。いいお店なんですよ、入りましょう!」と友人。

 

 

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ホントだ、いい雰囲気。

品書きとにらめっこしつつ、しばし黙考。どれもこれも食べたいぞ。 

 

 

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まず生ビールを頼めば、運ばれてきたお通しに目を細めまくり。な、なんだなんだこの嬉しい盛り合わせは…! 好きなものばっかりだ。
小魚の焼いたの、塩から、あん肝、マヨキュウリ。たまらんねえ……。

 

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 若竹煮は菜の花も添えられて。今の時期、タケノコがあると必ず頼んでしまう。

 

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ソラマメ、ほやほや。ゆで具合も塩加減も絶妙でした。 

 

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 すばらしいコハダ。

 

 

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うれしい眺め。ハッピーヴュー!

 

ああ、入ってよかった……。カウンターが5席ぐらい、小上がりに4人用テーブルが2つか3つ、ぐらいだったかな。板前さんと女将さんのおふたりでやられているよう。

 

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店内はとてもおだやかで、静かな雰囲気。ご近所らしい常連さんがひとりふらりと入ってきて、新聞なんか読みつつ昼定食を楽しんで。


自分たちの席から見上げるとこんな光景でした。壁には三社祭の写真が飾られ、奥には昔の高倉健の広告が貼ってある。

 

うーん、浅草だ。浅草でいま私は酒をやっている。

 

 

しばしぼんやり。

 

 

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 もうちょっと食べたいね、と頼んだ山ウド酢味噌。ウドも好きなんだ、香りも太さも立派でした。そして、盛りつけが素敵だね。

 

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 あったら頼まずにはおれない、カレイのから揚げ。なんとまあ、理想的!

「骨までぜんぶ食べられますからね」と女将さん。ハイ、残さず全部いただきました。香りすっきり。

 

大満足。

私がもっとも好きなタイプのお店だなあ……またすぐにでも来たい。

 

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お酒は『麒麟山』と『吉乃川』だったかな、をひや(常温)でいただきました。グラスも銘柄ごとに替えてくださる。

 

 お会計も実に良心価格でしたよ。

 いやはや…日本を代表する観光地のど真ん中にこんなお店があったとは。

 

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敬服。 

ごちそうさまでした。

 

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友人宅の猫。

休み方がどえらくかわいい。尻尾を自分にまきつけて夢の中です。