白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

愛知&岐阜ぶらぶら~恵那・岡崎・豊川

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名古屋のビジネスホテル、朝食バイキングに山盛りのナポリタンがあって軽くテンション上がる朝。

おはようございます。

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早々にホテルを出て、柳橋中央市場を散策。いま7時半ぐらいです。

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昨日岐阜のスーパーでも見かけましたが、こっちも里芋の洗い芋、あるんだな。宮城や山形でも秋ごろは定番です。

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たっぷりの牛スジ。どて煮需要でしょうか。

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名古屋のおでんに欠かせない「赤棒」が見えますね。

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この通りで「白鷺の姉御」とすれ違いましたよ。相撲の名古屋場所で必ず見切れる和服のご婦人、りっぱな「おぐし」のあのかたといえば分かる人も多いでしょう。本業は鶏肉屋さんのよう。いやー、ラッキーだな(笑)。またもテンション上がりました。

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地物のワカメ。

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場外のお店では名古屋名物も食べられます。

腹ごしらえは後にして、名古屋駅に向かいましょう。

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摩天楼感あるなあ。下の通りには出勤の人々、旅行者がいっぱい。

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中央本線に乗って、岐阜は恵那駅を目指します。

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中はこんな感じ。

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朝食は朴葉寿司

昨日、岐阜市高島屋地下で買っていたんです。朴の葉のいい匂いをまとった、海老、サバ、サーモン、アナゴに山菜がたっぷり。わりにボリュームもあって、1つ324円はお値打ちでした。『寿司幸』さんというお店のもの。

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1時間ちょいで恵那駅に到着。

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駅のすぐとなりにあった『えなてらす』は地元特産品の販売店…と思いきや、我が東北の乾物やらも置かれていてビックリ。

被災されたかたが恵那に避難されて暮らしてらっしゃるんですよ。その需要もあるし、東北応援の意味もこめて置いております。

と、お店のかた。ありがとうございます…。

 

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さて、岐阜県を中心に近隣県ふくめ241店舗を運営するスーパーの『バロー』へ。ここが一号店なのだそう。店内をめぐって、気づいたことをメモしておきます。

  • 青果売り場、地元名物の干し柿がいっぱい。入ってすぐのいいポジション。需要高いんだなあ
  • 500gという大容量で切り干し大根パックが青果のところに鎮座
  • おでんの「赤棒」文化は恵那も健在のよう
  • 飛騨牛のコーナー超充実
  • イチビキの味噌だれ、すごいコーナー面積
  • 赤味噌も面積かなり広い
  • 「鶏ちゃん」パック、2社ブランドのものが置いてある
  • お惣菜コーナーに「八丁味噌仕立てモツ煮」あり
  • 飛騨名物・赤かぶを刻んで混ぜたおにぎりあり
  • 五平餅の実演販売コーナーあり
  • 小魚甘露煮、時雨煮の需要高め

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うん、やっぱり百聞は一見に如かずだ。勉強になりました。

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小腹が空いたので、五平餅をいただきましょう。駅近くの『あまから』さん、なんともそそる佇まい。朝の9時半から営業されていました。

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時間もなかったので「串2本とかでも、いいですか?」と問えば「もちろんですよ」と女将さんの笑顔。写真撮影のお許しもいただきました。

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なんとも、あたたかい光景。

こちらには味噌おでんが仕込まれるようです。

あ、運ばれてきました。

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香ばしいなあ。ほどよく焦げ目がついて、なんとも食欲を誘われる。

うーん…4本頼めばよかった(笑)。お米は結構つぶ感がのこっているのに、しっかりとまとまるものですね。仕込むところ、今度見せていただきたい。

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こんなふうにタレづけまでしておいて、注文が入ったら焼きを入れるんですね。タレは味噌と思いきや、醤油に砂糖、ゴマとクルミで作られていました。小分けになっていたので、ひとつおみやげにしましたよ。

揚げたナスにからめるとね、とてもおいしいんですよ。

 と女将さん。ハイ、試してみます!

ごちそうさまでした。

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恵那はどこかなつかしい、妙に落ち着くまちだったな。

また会う日まで。

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一路、名古屋まで戻って岡崎へ。東海道本線の新快速で30分です。

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岡崎駅の売店で売られていた『ピレーネ』というお菓子。

豊橋で大人気なんですよ」と売店のお姉さん。バニラクリームのを買ってみれば、ふわふわのスポンジにクリームがたっぷり。いいおやつになりました。『ボンとらや』というお菓子屋さんのものなんですね。と、小腹を満たしつつ…

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愛知環状鉄道に乗り換えて、

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6分ほど乗って、中岡崎駅へ。

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ここは旧・八帖村。そう、八丁味噌の産地であります。

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2つの味噌蔵を見学してきました。

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片方の蔵ではちょうど味噌の踏み固めが行われていました。この石積みの方法、そして意味を詳しくうかがえたのは嬉しかったですね。やはり湧いた疑問をその場で現場の人に答えてもらえるのは何よりの勉強になる。

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 大きな桶なんですよ。

ちなみに八丁味噌のまち・岡崎はNHKの朝ドラ『純情きらり』の舞台になったところ。記憶に新しいかたも多いでしょうが、蔵元さんの若い社員さん(20代前半)から「すごい人気だったそうですね」と言われて思わずコケました(笑)。小学生だったので記憶にない、とのこと。( ̄∇ ̄;)そりゃそうか。

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味噌蔵のまわりには昔日の面影が残っていました。豊臣秀吉の逸話などもあって実に興味深く。もっと散策したいけれど…次の目的地に急ぎます。

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岡崎駅に戻って、ふたたび東海道本線へ。

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岡崎駅の売店にあったこの「肉みそサンド」がね、うまかったんですよ。もちろん八丁味噌使用。「すずや」という岡崎市庄司田のメーカーのもので、なんかピンと来て購入。これで399円といいお値段でしたが、買ってよかったな。レンコン入りの肉味噌に、コールスローと卵のコンビネーションがうまいんだ。マネしてみます。

さあ、豊橋駅でJR飯田線に乗り換えて…

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旅の終わりに豊川へ。

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豊川稲荷様に一度おまいりしたかったのです。

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なんともありがたい気持ちになるお社でした。

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総門を出てすぐの参道の様子。たくさん売られているという稲荷寿司はどんなものか、観てみたい気持ちも強くありました。

さて、そろそろ家に帰りますかね。豊橋に戻って、新幹線へ。

この豊橋駅での新幹線乗り換えのさい、駅員のかたにお世話になりました。もともと名古屋からの切符を買っていたのですが、「時間もないし、まあいいや」とそのまま乗ろうとしたんですね。自動改札ではねられて訳を話すと、「払い戻しできますよ」と手早く処理してくださり、助かりました。たしか名札は「キノシタ」さんとあったと思います。本当にありがとうございました。

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帰宅して、一服。

恵那の『寿や』さんで名物「栗きんとん」を買ってきたのです。お正月のアレじゃなくて、シンプルに栗を裏ごしした素朴な味わい。

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今回は天気と乗り継ぎ運に恵まれた旅となりました。

各方面のみなさま、あらためてありがとうございました。