宮城県の新聞社様にお招きいただき、「高校生のための文化講演会」の講師をつとめてまいりました。
うかがったのは、岩沼市と亘理(わたり)町にある2つの高校。「地元らしさをつくる食とは」をテーマにしました。
地域ごとに食の独自性があり、日本各地で食文化はさまざまに変わること。
取材をしてきて知った、その地の「食の常識」のあれこれ。
たとえば「カツ丼」「コンニャク」「おにぎり」といった一般的な食べ物が、地域によっては通常のものと全然違ったりすること、その面白さ、多様さ。
味噌、しょうゆといった食文化の根底を成す調味料が、日本の地域ごとに味わいが違うこと…などを通じて、「所変われば食変わる」、食の価値観の多様なものであることを感じてもらえるよう、お話をしてきたつもりです。
しかし……思い出しても自分の講話の拙さに恥ずかしくなるばかり。ともかくも60分の間、清聴してくれた生徒さんたちに感謝です。
自分が何を調べていきたいのか、自分の仕事のどういう点に魅力を感じているのか、見つめなおす良い機会ともなりました。
主催の皆様、各高校の皆様にあらためてお礼申し上げます。
そして二日間、付きっきりでお世話してくださった編集のシザワさん、代理店のハマダさんに心より感謝いたします。ありがとうございました。
講演当日のお昼、亘理(わたり)でいただいたお弁当。
ツブ貝とホタテ貝、それぞれの混ぜごはんの詰め合わせで、あっぱれなうまさでした。磯の香りが染みているのはもちろん、ツブ貝の柔らかい煮具合、なんともお見事。
地元で人気の『海仙』という料理店のお弁当だそう。今度はぜひとも、お店にうかがってみます。
宮城県で有名な郷土料理「はらこめし」は亘理の名物。あれは秋鮭を使うんですね。今の時期はちょうどホタテとツブ貝の旬の端境。寒くなってくれば、カキ、北寄貝のだしを活かしたごはんが楽しめるそうです。うーん…全部食べたい(笑)。
二日間の滞在でしたが、いろんな郷土料理話を聞けました。
気仙沼ご出身の先生がいらして、あちらの郷土料理「あざら」の作り方を直にお聞きできたのは収穫でしたし、アテンドしてくださった新聞社のかた、まだ20代とのことでしたが七ヶ浜のご出身で、伝統的な宮城の郷土料理と身近に育たれた経験談は拝聴していてとても参考になりました。
こんな機会に恵まれたこと、本当にありがたかった。
感謝です。
メシ通新作
豆乳をもっと料理に使えないもんか?
ずっと考えてたんです。冬場は豆乳鍋って人気ですが、それ以外のシーズンでもっと手軽に楽しめないもんかなあ…と。
スープ作家の有賀薫さんに相談したところ、「これから暑くてコンロ使うのもおっくうですし、レンジで済んじゃうレシピでいきましょう」と名案をくださいましたよ。
めんつゆと豆乳と卵だけでつくる最初のレシピ、笑っちゃうぐらい簡単でおいしいのです。ぜひぜひ、のぞいてみてください。