白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

フードライター。郷土の食、栄養、暮らしと食をテーマに執筆しています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『自炊力』『にっぽんのおにぎり』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)など。メシ通『栄養と料理』『ホットペッパー』などで執筆中。

久しぶりに小伝馬町『ともすけ』さんへ

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10周年をむかえた小伝馬町の『ともすけ』さんは、熱烈なファンの多いお店。

はじめて伺ったのはいつだったかなあ…。

 

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イタリアンをベースに、日本の旬と素敵な発想がいっぱい。味のある手書きメニューを眺める時間から、ものすごく楽しいのです。

  

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 つきだしの鶏レバとショウガの赤ワイン煮パテ

ショウガのきかせ方、実にあざやか。噛みしめつつ、メニューとにらめっこで悩む。今回は4人で来たのであれこれ頼めるぞ。うひひ。

 

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 スタートは、ホタルイカとフレーゴラのオレンジ赤ワイン煮

プチプチしたのがフレーゴラで、サルディーニャ島の小さな粒パスタだそうですよ。オレンジと赤ワインソースが不思議に和な感じで、なんだか身近なおいしさ。

 

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 ともすけ流、春の山菜盛り合わせ

ああ、春ですねえ。うれしいなあ。一番右、ウドを赤ワインビネガーで煮て粉カラスミをまぶしてあります。なんという発想力。「あまどころ」(左から2番目)という山菜、不勉強ながら知りませんでした。アスパラ的な味わいでとてもおいしい。

 

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 自家製パンもふわふわモッチリ、粉の香りがかぐわしい。

 

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 これ、なんだと思います?

日向夏とカステルマーニョチーズのマリネ、だそう。白ワインの素敵なアテでした。柑橘とチーズをマリネしちゃうという発想がもうおいしい。

 

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 ムラサキコマツナとブラッドオレンジのバルサミコサラダ

絵画的。白ワインが進みました。もっとゆっくり飲むようにしなきゃねえ…。

 

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 ともすけさん名物、豆苗とたたきキュウリ、モッツァレラチーズのサラダ

もりもり青い野菜を食べる楽しさがギュッとモリッと!

 これ、ひとりで2皿ぐらい食べる人けっこういそうだなあ…。ゴマ油が香るんですよ。

 

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タケノコです! ああ、タケノコです!!

奈良産ゆでたてをパルミジャーノで焼いたもの。 書いてていま、口の中が再びじゅわっと…(笑)。いやはや、そりゃうまかった。全員が口にこそしませんでしたが、多分思ってました。「もっとくれ」と。

 

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 黒毛和牛のやわらか煮、サルサヴェルデソース

アンチョビ、パセリ、ビネガーのソースで牛なんですが、とてもさっぱり食べよい。こちらも定番メニューのようですよ。

 

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この時点でワイン3本目(だったかな?)、すべておまかせだったのですが、このロゼが個人的に一番忘れがたく。また今度行って訊いてみよう。

もう再訪したくなってきた…。

 

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 カジキマグロとふきのとうペーストのタルタラ

 プリッとやわらかいカジキの火加減のよさたるや。でもタルタラのことを訊くの、思いっきり失念。酔いもいい感じにまわっておりました…。

 

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そんな酔いが一気に醒めたのがこちら!

タケノコと山椒とパルミジャーノのリゾット。 「んまーい!」と食べるなり叫びました。タケノコのうま味と山椒の香り。口悦。は、春や…。

(´;ω;`)ウゥゥ

山椒、実と葉のダブル使い。おいしかったなあ。

 

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友人連、絶賛の赤。すべてご主人の“決め打ち”で出してくださいました。

あんずのような香りが印象的。

 

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 こちらもよかったですよう。

カラスミとレモンのショートパスタ。リゾーニよりちょい長めで歯ごたえしっかり。

 

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 デザートまでいただきました。

 

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口直しはコーヒー類ではなく、私は泡です。

 

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 特に印象的だったのが、この漆黒のドルチェ。

ボネ・ビター」というピエモンテ州の伝統菓子だそうで、ココアプリンにアマレットがきいています。お、おいしい…。なんかニュアンスは違うんですけど、羊羹的な世界を感じるなあ。

 

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満足、そして満悦。

また初夏あたり、行きたいなあ。仕事がんばろう。

リフレッシュになりましたよ。