白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

郷土の食、健康と食をテーマに書いています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『にっぽんのおにぎり』『にっぽんのおやつ』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)。2016年10月に『にっぽんのおかず』が発売になりました。3部作完結!

秩父の旅 ~居酒屋『駅前』はすごかった

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秩父に行ってきました!

池袋からレッドアロー号に乗って、約80分の旅。料金も片道で1420円、ほどよい時間&値段なんですよねえ。向こうにちょうどお昼ぐらいに着くように出たので、朝も楽でした。

 

そうそう、車掌さんに「なんでレッドアロー号って名前になったんですか?」と聞いたらものすごくすまなそうに「知らないんです…」と言われました。

(;^ω^) ご、ごめんよ…。

 

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西武秩父駅

それなりの人出でしたが、混みあっていたのは改札周辺のみ。やっぱり一応、平日だったからかな。歩きやすくて、よかったですよ。

 

 

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今回の目的のひとつ、居酒屋『駅前』さん。

本当に駅前にあります。

 

 

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秩父在住の漫画家、比古地朔弥(ひこちさくや)さんに教えていただいたお店。

駅前にありながらものすごい穴場感が漂ってます。ちなみに、昼であろうとここは居酒屋! お酒を飲まないと「ごめんなさい」されちゃいますよ。

 

 

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というわけで堂々と昼間から、かんぱーい!

 

 

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気のいいおっちゃんがひとりでやられています(1時間ぐらいして、おばちゃんふたりが登場。パートさんかな?)。さて何を頼もうと考えていると……

 

「まず、お通しが8品ぐらい出るからね!」

 

え、ええ…8品もォ!?

 

 

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まず登場したのがセリのおひたし。

なんて濃い香りだろう!  歯ざわりもシャッキリ。

 

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 このコンニャクの煮つけがうまかった。

これこそが「味しみしみ」というもの。それでいて濃すぎない味加減。

 

 

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 今シーズンのベストタケノコでした…これ、お代わりしたかったなあ。

わー、全部うまい。うしろはゴボウのきんぴらと椎茸煮です。すべて小鉢だから食べよい量。おっちゃん、酒好きなんだろうなあ。酒呑みの心をなんともくすぐる構成。

 

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 これ、なんだと思います?

イワナの子なんです。イクラのイワナ版。あっさりしたうま味で、いい肴なんですよ。ちょっと醤油をつけたら「あー、つけないほうがおいしいのに」とおっちゃん。そうなのねん。

 

 

 

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 これはワサビ菜。ツンとした香りが舌に鼻にたのしい。

 

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 これまた絶品、行者ニンニクのおひたし。

味が濃いのにきつすぎない。歯ざわりもいいなあ。菜っ葉にはいろんな食感がある。

 

教えてくださった比古地さんが「確かな地元素材のネットワークを持っている」とおっしゃっていましたが、至極納得!!

 

 

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 そしてイワナも焼いてもらいましたよ。さっきからいったい何種類の香りを楽しんでるんだ俺は。

 

 

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 皮をめくれば、この身のきれいなこと。身の詰まった、いいイワナでした。

 

 

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 そしてイワナの骨酒までも!

うま味たっぷり、骨酒を知らずして日本酒の楽しさを語るなかれ。

 

これ、ちょっとオーダーの仕方が難しいのです。ひとりだと一度にお茶碗3杯分ぐらい頼まないとやってくれないよう。1杯ずつ作れるものじゃないんでしょうね(ここの場合は)。ふたりで行ったのですが、おっちゃんから「どのくらい飲む? ふたりだったら5杯ぐらいか」と訊かれたので「じゃあそれで」とオーダー。この手の店は「まな板の上」に身を任せるに限ります。

 

結果的にふたりで2合半~3合ぐらいの量でした。

 

 

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値段はこんな感じ、決して高いお店じゃないんです。「まあざっくり店主にお任せしましょう」というスタンスがOKなかた向け。私はその価値、じゅうぶんにあると思いましたよ。きのこ汁も食べたかったなあ(なんせいろいろ周るつもりなので、セーブしているのです)。

 

 

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ちょっと軽いものが飲みたくなり、レモンサワーを頼みました。

 

が!

 

 

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5分ぐらい経って「レモンが入ってなかったあ!」とおっちゃんがレモン片手にやってきました。

 

笑いました。(^▽^;)

 

いやーー、このおっちゃん、とっても愛嬌のあるかたなんですよ。もうこの時点で私はすっかりファンになってました。もう、発言のひとことひとことがおっかしくってねえ。

 

また会いたいなあ。

 

 

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山菜の天ぷら、すばらしかったです。

スペアミントの天ぷらがおいしいって、初めて知りました。

わくわくしながら一気に食べた。 

 

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ああ、すっかり満足!!

ふたりで7千円ちょっとだったかな。お昼から楽しいひとときになりました。

 教えてくれたHさんに、あらためて感謝。

 

 

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さて、周辺を散歩。駅の線路わきには矢車草がいっぱい咲いていましたよ。この花、好きなんだ。

 

 

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秩父は着物の銘仙の産地でもあります。

「ちちぶ銘仙館」に寄って、ちょろっと見学もしてきました。

 

 

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申し込めば体験で機織りもできるようです。30分ほど時間が必要とのことで、今回はパス。でも楽しそうだったな。

 

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入口にはエビネの鉢がありました。山あいの風情が漂いますねえ。

 

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秩父名物・みそポテト。

道の駅でいただきました。じゃがいもの天ぷらに甘味噌ダレをかけたもので、昔はここらの家庭のおかず~おやつだったそうです。 

 

 

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ところどころ昔の建物が残っており、散策が楽しい。

ここは地酒『武甲正宗』の販売店です。カップ酒を購入(帰りの電車でいただきましたが、美味でした!)。

そして秩父神社やら、周辺をかなり歩き回りました。人気の精肉店、安田屋のコロッケを買って食べたり、サクラソウの展示会を眺めたり。

そうこうしているうち、もう帰りの時間も近いな。。。

 

 

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さっきの居酒屋『駅前』の下にあったお蕎麦屋さんで、電車が来るまで小休止。

 

 

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この『秩父錦』のしぼりたて、うまかったっす!

すっきり軽くて、飲んだ後に爽香が立ちのぼってくる。

 

 

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つまみは、山菜の「のびる」のゆでたの。

これ、東北でもよーく食べるんです。山菜といっても、わりとそこらへんの土手にも生えてるんですけどね。根元の小玉ネギみたいなところがおいしい。酢味噌でいただきます。

 

 

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シメはくるみ蕎麦。次回はもっともっと蕎麦屋さんをまわりたいなあ。

 

 

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まだちょっと時間があったので、散歩中に気になっていた「やきとり省松」へ。

 

 

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鉄道模型っていうんですかね、ドーンと設置されています。ご主人の趣味。

 

 

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お店のそこかしこに、ご店主の鉄道愛があふれています。

 

 

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焼鳥はくるみ味噌ダレで仕上げられて、これがなかなかおいしい。

 

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くるみダレと好相性のつくねで焼酎をジックリやりたかったけれど、残念ながら時間に。

 

秩父、泊まってもよかったな。良さそうなお店、とても多いのですよ。

 

 

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気のいいご主人の写真も撮らせていただきました。

ごちそうさまです! 秩父話いっぱい聞かせてくださって、ありがとうございました。

 

 

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おみやげに選んだのはこちらの「岩魚すし」、駅の売店で買いましたよ。

 

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白板昆布をまとった本格的な押しずし、酢飯含めて、かなりあっさり味。

翌朝にいただきました。

 

秩父、やっぱい奥深い。また近々行ってきます!